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第4話

次の日、予定通りにバイトヘ行った。カフェのバイトで結構楽しく働いている。大学で友達になったケンジも一緒に働いていて二人とも次の日のバイトが休みで今日みたいに夜まである日はたいていは軽く食べてから帰るのが日課になっていた。夏休みの今は二人のシフトがかぶることはあまりなく朝から出ていたケンジとは1時間だけ一緒に働いた。ケンジといると楽しい。考え方や以外と真面目なところが自分と似ている気がする。何度か家でのことを話そうかとも思ったけど、誰にも言わないって約束したから言わないことにした。 21時半に終わり帰宅して玄関入ってすぐ目隠しをする。 「目隠しした」 トントントン     小走りで来て両手を握って誘導される。 「おっおかえり」 「…ただいま」 「ご飯できてるけど、先にお風呂?」 「あーそうしようかな」 シャワーを浴びてシンが作ってくれたご飯を食べるんだけど毎回食べさせてもらうのは何て言うか恥ずかしい。 「なぁ、ご飯自分で食べたいんだけど、、食べさせてもらうの結構恥ずかしいんだよね」 「でも、、」 「シンはベットにいろよ、オレそっち側見ないようにするからさ、て言うかテレビつけていい?暇なんだよ」 「…分かった。いいよ」 「そんなに顔見られるの嫌なの?笑」 「いろいろ困る…」 「ふーん、まぁ、テレビがついてたら、そっち見ないから安心して」 「…うん」 そうやってシンとの生活も慣れてきた頃、ふと思う。 「なぁ、この生活って終わりあるの?」 「……」 「この状態楽しい?いつまで続けるのかなって」 「一緒にいて普通に話してくれるからオレは嬉しいけど…」 「そーかー。いや、シンはオレといろんなことがしたいんだろ?恋人同士がするようなことをさ」 「できれば…」 「じゃあ、その為にどうしたらいいかとか考えてる? 普通さ、自分で言うのも何だけどストーカーにここまで許す奴いないと思うんだよね。それなのに、オレがいいよって言うの待ってるじゃん」 「いや、そう言うつもりはないけど…」 「だって、目隠し以外自由なんだよオレ。逃げようと思えば逃げられるのに数日一緒にいるオレは何をさせられてんの?そりゃあ、オレはシンの顔知らないから殺そうと狙われても分からないけどさ、最初っから殺す気なんてないよな?でも、オレを落とすつもりで来てくんなきゃ、逃げちゃうよ?何かアピールするとか…言っとくけどオレそんなに優しくないからね。てか、話せて嬉しいなら友達でもいいじゃん。友達じゃダメなの?」 「…友達…難しいと思う」 「友達が無理なら、付き合うのなんてもっと無理だよ。オレは今シンがいる生活にも慣れて一緒にいる時間はあるのに今だにシンがどんな顔して笑ってるのか知らないし…何かこの関係って何なのかなって思うんだよ。シンもこのままでいいとは思ってないだろ?思ってることちゃんと言ってくんなきゃ分かんないよ。最終的にオレとどうなりたいの?ヤったら終わりなの?」 一緒にいることは苦でも何でもない。見えないからか寧ろ気が楽で居心地がいい。だけどずっとこのままは逆にどうすりゃいいの? 「……」 「……」 「潤…さわっ…触っていい?」 「へ…?あぁ…いいよ。どこでもどーぞ」 「この何日間か一緒にいて、潤はオレが思ってた人だった。優しくて暖かい…こんな普通じゃないことしてるのに、、オレのこと知ろうとしてくれてる。だけど見てるだけでいいって思ってたけど…チャンスだって、、目の前に好きな人がいることが、これまでの人生になかったからそれだけで舞い上がって、この数日がめちゃくちゃ幸せで…っ」 「……」 「っでも、潤の言う通りこのままじゃダメだって分かってる…分かってるんだけどっっどうしたらいいのか分からなくて…」 「…分かったよ」 「っ分かってないっ」 「分かったって。とりあえず、、さっきみたいに思ってること声に出して行こうって思ったんだろ?」 「…うん」 「いいよ、触って。嫌だったら嫌だって言うから」 自分で煽っておいて緊張する奴… 「手、触るから」 触られて内心ビクビクしてる。何でオレがビクビクすんだよ!! しばらくの間、恋人繋ぎをしたり指の股のところをなぞったりと弄られていたが突然シンが思い切ったことを言う。 「潤…後ろからぎゅーしていい?」 「え?ぎゅー?…いいけど、オレはどうしたらいい?」 「そのままでいい。ここに入れて」 ベットを背に座っていたから移動した方がいいかと思ったけど、オレとベットの間に入ってきた。 ぎゅーっと後ろから抱きしめられる。

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