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第24話 発熱

「あっ……」  興奮の塊が入ってくる。自分で尻を両手で掴んで拡げながら、その先端が孔に触れた。 「ぁ……すご……」  ゴム越しなのに、こんなに。 「熱い」  指先がしっかりと鷲掴みにした腰に食い込んで、逃さないって、必死で。 「ぁ……あぁぁぁぁぁっ」  もう、なんにも考えられなくなった。 「あっ……」  枝島のガチガチのが、触れて、入ってきた瞬間。  この硬いので奥までいっぱいにされながらイクことしか。 「あっ……」 「っ」 「すご……」  目の前で欲情しきった顔で俺だけを強く見つめる枝島とセックスすることしか。 「やばい……これ、はちさん?」 「っ」  いっぱいに拡げられてる。 「はち、さんっ……平気、っすか?」 「っ」 「痛い?」  言いながら俺の背中に手を回してくれる。 「あの、どう……」  この手、気持ちいい。  それから指先が熱い。背中を支えてくれる手、その指先はやたらと熱くて、触れられたところがジンジンするくらい。その体温の高さが十分伝わってくる。 「平気……ん、痛いとか、じゃなくて……これ」  そっとその背中に回された手に遠慮するように身体を起こして、そのまま心配そうに、けど、抜こうとはしない少し図々しくて、快楽には案外忠実な枝島の黒髪をくしゃくしゃにしながら抱き抱えた。そして、ガチガチの枝島のを咥え込んだ孔を意識的に締め付けて、その硬さをもう一度味わってから。 「っ」  腰を揺らす。  抜けていく時に中を広げながら擦られる快感を味わってから。 「っ」 「あぁ……ン」  身体を、自分の体重を使って奥まで熱を捩じ込んで。 「ん、んんっ、あぁ……はぁ、んんんっ」  擦れ合って、絡まり合う、セックスの快楽が染み込んでいそうな甘ったるい声が自分の口から零れ落ちる。熱の塊を腹の奥のところで擦り上げるようにしながら、回すように身体をくねらせると、枝島が気持ちいいと呼吸を乱して教えてくれる。 「気持ちいい?」  そっとその耳元に口付けるように囁いた。 「枝島……これ」  囁いて、孔でたっぷりと味わってるってわかるように中をキュンキュンさせて。その咥えて、隙間なく拡げられてる孔を指でなぞった。 「あ、すげ……ヤバいですよ……」 「っ」  三本指じゃ足りないほど太くて立派なそれを、咥え込んだ内壁使って擦り上げて、締め付けて、欲しい快感に従うように大胆に腰をグラインドさせた。  それから繋がっているのが見えるように脚を思い切り開いて。  太いのがこんなに入ってるって、見えるように。 「はぁ……ン、あ」 「はちさん」  全部、根本まで咥えてるって、教えるように。 「っ」 「俺も、動きたい」 「ぁ……」  硬さを味わっていたら、ぐるりと世界が傾いた。 「いいよ。激しくして」 「っ」 「あっ、あぁぁ」  枝島の瞳が強い光を宿して俺を見つめる。興奮に濡れた瞳と、汗で濡れた黒髪は、色気があって。 「ぅ、んっ……あ、あぁ、ン」  夢中になって腰を打ちつけてくるのが、気持ちいい 「あぁっ!」 「あんま激しくしすぎたら、言って」 「あっ!」 「はちさん」 「あぁ、ぁ……あ」  腰を掴んでくる指が食い込む。  部屋の中にやらしいセックスの音が響いて、充満して。空調ならちゃんと効いてるはずなのに、肌が汗ばんで濡れていく。 「あ、あぁっ!」 「はちさん」 「ぁ」  ガツガツと求めてくる枝島の律動に甘く啼きながら、内壁を締め付ける。 「っ」  イ、く……このまま。 「あぁっ……」  激しく突き上げられて腰が自然と浮き上がって、自分からも枝島のをもっと深くに咥え込もうとした瞬間、ずるりと抜けた。 「ぇ、なんで」  今、イきそうだったのに。 「もっと、したい」 「あっ……」 「だからまだイかないで」  もっと、がいい。 「はちさん」 「ん……」  自分から四つん這いになって、今、蕩けてる孔を自分の指で撫でながら、早くってねだって見せる。 「っ、あぁぁ」  すぐに深くまで埋め込まれた熱に、軽く中がイッて。 「うねってる……」 「ん、ぁ、気持ちい?」 「めちゃくちゃ……っ」  うわごとみたいにそう呟く枝島に中が自然にしゃぶりつく。太いペニスの形を味わうように締め付けたら、その内壁の中を気持ち良さそうに枝島が激しく腰を使って。  出し入れする枝島の無我夢中な感じに興奮した。 「あっ……ン」  背後で息を荒くしながら何度も何度も突き上げてくる。 「ぁ……イク」  パンパンって部屋に響く、激しい音と枝島の乱れた呼吸、それから、やらしい音。  濡れた、溢れそうなセックスの、激しい――。 「あっ、イクっ……あぁぁぁぁぁっ」  自分のが飛び散ったのとほとんど同時、ゴム越しでもわかるくらいに中で枝島が達して。溢れそうな熱を奥で感じた。 「ぁ……」  まだ、出て。 「あ……ン」  達して、ヒクついてる孔からずるりと抜かれるだけでも気持ちいい。  枝島が汗で邪魔になった前髪をかきあげた。  ただそれだけなのにその仕草にドキドキしてるなんて。 「はちさん」 「?」  剥き出しになった視線を向けられて、その目力にまた。 「もう一度、いいっすか」  射抜かれる。 「今度は……」  やばい。 「貴方の顔見たい」  気持ち良すぎて、まだ足りないってなってる。 「はちさんがイクとこ」  身体の奥が枝島の熱欲しさにキュって切なくなって、喉奥が蜂蜜でも飲み干した甘露の刺激に痺れたみたいになった。 「見たいっす」  もう一度セックスしたいと。 「枝島……ここに早く」 「……」 「挿れて」  奥が疼いた。

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