「あっ、はぁっ……ン、睦月っ」 　膝立ちで脚を広げ、君に指で身体を。 「ああああっ！」 「前立腺、好きですか？」 　拡げられている。二本の指で興奮している肉粒を挟まれいじめられながら。 「ん、好き。乳首も、睦月の、歯がっ」 　乳首を食まれて、先端を舌先でチロチロとわずかに舐められると切なさに身悶えてしまう。 「やらしいうさぎさん」 「あぁぁぁっ！」 　孔の口を拡げられて、甘い声が溢れた。 「ダメ、たくさん聞かせてください」 「あっ！」 　いつもの習慣で声が出てしまった瞬間、口元を手の甲で押さえたら、その手を掴まれ、両手を後ろ手に束ねられてしまった。 「あっ、ンっ……はぁっ、睦月っ、に、乳首、齧られっ」 　後ろ手に睦月の手に拘束されているから、まるで胸を突き出して食べてもらっているみたいな格好。すでに勃起している乳首を入念にいじめられながら、孔をくちゅくちゅと可愛がられ、触れられていないペニスは切なげに蜜を零して。 「千佳志さん」 「んっ」 「うさぎの耳に、尾てい骨には丸いふわふわした尻尾までつけて」 　恥ずかしいけれど。年下の恋人になんて痴態を見せてるんだって思うけれど。 「可愛いすぎです」 「ン、睦月」 　君にとても夢中なんだ。 「君の、させて？　口で」 「俺のはもう準備万端ですよ？」 　触れたのは、この後、俺の中を掻き乱して、どこまでも濡らしてくれる睦月のペニス。帰ってきたままの格好だった睦月のチノパンの中へと手を忍ばせ、下着越しに撫でると、息を詰まらせてくれた。 「舐めたいんだ。君の……」 　恥ずかしいから、誰に聞かれるわけでもないけれど、耳元で手の中でとても硬く育っているそれを舐めたいと呟いた。 「耳元で、やらしいこと言われただけでイきそうです」 「睦月」 　首にしがみついて、深く口付けてから、そのキスを睦月のたくましい身体にいくつも落とす。キスを受けながら、服を脱いでいく彼にドキドキした。筋肉がしっかりついたバランスのとれた身体は唇で触れると少し熱い。鎖骨、胸、お腹、そして、もっと下の――毛にもキスをした。柔らかく茶色の髪と違って、ペニスの根元にあるその毛は唇に触れるとくすぐったくて。 「ん」 「千佳志、さん」 　睦月の雄を感じて、ゾクゾクする。 「っ、千佳志っ、さっ」 　毛に唇で触れてると、触って欲しそうにペニスがビクビクと跳ねていた。それを捕まえて、扱きながら、毛で遊んで。 「っ」 　ようやくペニスにもキスをしたら、唇に苦い蜜がぬるりと触れた。 「は、ぁっ」 　そのまま、唇で先端の丸みをなぞって、舌先で舐めて濡らしながら、ゆっくり、形をなぞるように唇の中に迎える。 「千佳志っさんっ」 「ン、んん、ン」 　口いっぱいに頬張ってもまだ根元まで飲みきれない太くて長いペニスを唇で味わいながら、頭を上下させて、舌も使って、扱いてあげる。 「うさぎの耳、こういう時、くすぐったい」 　耳の先端が彼に触れてしまうらしくて、頭上でクスッと小さく笑う声が聞こえた。 「舌、気持ちイイ」 「ンっ……ん」 　おかしいよね。笑っちゃうよ。学生でもない、ちゃんとした大人がうさぎの耳に尻尾までくっつけて、夕方からこんなことしてるなんて。 「身体、ズラしますね」 「ん……んふっ……んんんんっ」 「尻尾、エロい」 「んんん」 　でも、君に夢中なんだ。年上で、男だけれど、それでも、君に恋している。呆れるくらい、君が好きで仕方がないから。 「俺の指は、気持ちイイですか？」 　くぷっとまた侵入してきた指を恥ずかしいほど締めつけてる。恋している人のペニスの硬さを舌で感じて、興奮して、孔を行き来する指に快感を覚えて。 「ん、も、ダメ」 「指じゃないもの、欲しく、なりました？」 「もう……」 「意地悪？」 　愛しい人が自分に興奮していると一目でわかる印が嬉しくて、丁寧に、たくさん可愛がった。竿のところにしゃぶりついて、舌で苦いのさえ舐めて、ビクビクと跳ねるのが嬉しくて、フェラしてるのが気持ちイイなんて思えるくらいだから。 「欲しいよ、睦月の、欲しい」 　意地悪にだって悦んでしまうんだ。 　唾液濡れの唇を指で拭いながら、ねだってみせる。 「いくらでも」 「あっ」 「手、壁について」 「っ」 　後ろ向きにされたのが嬉しかった。恥ずかしいけれど君に喜んで欲しくてつけた尻尾を、君が撫でたのがわかったから。 「千佳志さん、の、これ、すごく可愛いです」 「あっ……あぁっ……ぁ、ンっ」 　全身が震えるほど君に悦ぶ。 「あぁぁぁっ」 「っ」 　ずぶずぶと中を掻き分けて進む、強くて逞しいペニスに甘い声をあげて、大好きな人のことをお尻で締め付けた。 「っ、すご、千佳志さん」 「あ、あっ、ンっ、んんっ、ぁ、睦月っ、ぁ、気持ち、イっ、ぁあっ！　奥、来て」 　奥を力強く突かれては啼いて、ずるずるとぎりぎりまで引かれてしまうと、寂しげな声で睦月を呼んだ。 　腰を掴む手に自分の手を重ねると、指先だけ絡めて捕まえてくれるのが、好き。 「あぁぁ、ン、睦月っ、ぁ、激し」 「たくさん、声、聞かせて」 　リズミカルに腰を突き入れながら、逞しい背中を丸めて、耳元で囁く、熱に掠れた声が好き。 「あぁ、ン、睦月、乳首、いじって」 「コリコリしてる」 「ン、だって、睦月にっ、触られたら、そ、なっちゃうっ」 「っ」 　寝室に蜜音が遠慮なく響いた。甘い声も、乱れた呼吸も全部を気にすることなく響かせて、何度も何度も突かれながら、体温が上昇していく。 「……やらしい」 「あっ、あぁぁっ」 　背後で呟かれながら、乳首を強く抓られて背中が仰け反った。 「ぁ、ン、睦月」 「？」 「そ、言ってくれるの、すごく、嬉しい」 　壁に寄り添いながら、後ろを振り返ると、ママさんにも生徒さんにも好青年と慕われてる君がしかめっ面をしてた。ぱちゅん、ぱちゅん、って、濡れた音を立てながら、俺の中を掻き乱すことに忙しくて、君のを飲み込んだそこを睨みつけるように見つめてる。 「あぁぁぁぁぁっ、ダメっ、ぁ、イくっ、睦月っ、イっちゃう」 「イって？　俺も、イくから」 　恋人の俺しか知らない、セックスをしている時の睦月。 「中でイかせて？」 「あ、ン、うんっ、中、して？　睦月の、いっぱい、奥に、欲し」 　男の顔をした睦月が、たまらなく恋しいよ。 「ン、好きっ」 「……千佳志」 「イくっ、ぁ、も、イくっ、あ、あぁぁぁぁぁぁっ……っン、んんっ」 　中で果てる君の精液の熱さに溶かされそう。 「あン……睦月、の、いっぱい」 「っ、千佳志っ」 　君のことがこんなに好きで、好きで、仕方がないから。だからね。 「睦月……ン、好き」 　たまに「千佳志」って呼んでくれる度に、とても嬉しくて、年上なのにはしゃいでしまうんだ。後ろから抱きかかえられて、まるで子どもみたいに全て預けて、その掌に甘えてしまうんだ。