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第43話 ネパールへ

 日本に帰るというマコチン達に別れを告げて、バラナシからネパールのポカラに行った。もう一仕事、片付けなければならないらしい。  もう僕はハジメと離れたくない。往復チケットの帰りの分はオープンにしていたので6ヶ月は有効だからネパールについていく事にした。  探している人はネパールにいるという。まずはポカラから探すって。 「お仕事のじゃまかな?そばにいたいよ。」 僕のわがままに 「俺もミトと離れたくない。毎日溺愛してやろう。」 ハジメは耳を赤くしてそんな事を言った。  ポカラへは一泊二日の行程だった。朝のバスでバラナシをたてば午後にはゴラクプールに着く。そこからバスを乗り換え国境の町スノウリヘ。出国手続きを済ませて国境を歩いて渡ればそこはネパールだ。  ポカラではムーンライトホテルに滞在した。4つしか部屋がない、静かなホテルだった。結局、僕たちはそこで2ヶ月も過ごす事になる。僕達のハネムーンのようだった。    窓からの眺めは最高だった。 世界最高のヒマラヤの峰々が夢のように輝いている。アンナプルナの夕景を眺める。  毎日毎日ハジメとセックスした。素晴らしい日々だった。ヒマラヤの万年雪を見ながら一つになった。  ここに来たらみんな上物の大麻を吸うらしい。でも僕たちはお互いが麻薬のようで、そんなものは必要なかった。  粗末なベッドで抱き合う。手を伸ばせばハジメがいる。安心してまた少し眠る。

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