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第48話 ネパールへ

 何がその人の幸せか?なんて他者にはわからない。麻薬に溺れるのは楽なんだろう。  ここでは公然とドラッグが売買される。どんな小さなジョイントでも日本に持ち帰れば即逮捕。 日本は窮屈な国かもしれない。それが嫌な人はここに来る。  人間が生きるって何だろう。また僕はパラドックスに落ち込む。  そんな時、この一服が平穏をもたらす。僕も軽いのを吸ってみてわかったよ。ハジメはこれが大好きだったって。今はもの凄く強い意志で、絶対に手を出さない。  いろんな効き方があるらしいけど、吸ってるうちにもっともっとって強い刺激が欲しくなる。  軽いガンジャならいいと思う。日本は窮屈な国だ、っていうのはよくわかる。 「ミトが自分で感じることが大事なんだ。 いつでも気持ちが上がる時はいいと思う。 でも時としてバッド、ストーンド、石になる。もっと落ちて行く。それは凄くツラいからもっとキツいのを求めてダウンして行くんだ。  アッパー系のうちはいい経験だからミトもやってみるといい。  俺が面倒見るから。抱いていてあげるから、いい気分になってごらん。」  僕がガンジャをキメてる時は、ずっと抱きしめてキスしてくれる。 「ミトは可愛くなる。色っぽい。美人だ。 その顔は誰にも見せちゃダメだよ。 可愛すぎる。」  でも楽しくなっちゃうから、止められなくなるのはわかる。僕はいつも笑ってる。  ハジメは軽いジョイントしか吸わせてくれないけど、その時のセックスは最高に幸せなんだ。 「ハジメ愛してる。宇宙で一番!」 「ミトの宇宙は狭そうだな。」

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