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第74話 2人

 タカヒロと並んで歩く。 「いいのか?彼女、気がありそうだったぞ。」 タカヒロは突然手を握って来た。 「ハジメさんはゲイでしょ。オレも、です。 抱いてくれませんか?」 「えっ?」 「この現場に来た時から、ハジメさんに 一目惚れです。ずっと見てました。 重機を動かしてるハジメさんがセクシーで。」 「おまえ、バイなの?ヨーコって娘は?」 「向こうが勝手に寄って来たんだよ。 名前も知らなかった。」  ハジメはちょっと驚いたが、タカヒロは好みのタイプだし、ま、いいか、などと考えて部屋に連れて来た。  ドアを開けたらタカヒロが抱きついて来た。激しい口づけに戸惑いながらも、興奮して行く。 「とりあえず、靴脱いで。 はは、一緒に風呂に入ろう。」  タカヒロを連れて風呂に入る。服を脱がせてやるとおとなしくしている。 「どうした?さっきの元気はどこへ行った?」  ハジメが自分も裸になると抱きついてきた。 「あ、あ、凄い身体。触らせて。 ああ、筋肉が凄い。」  シャワーを出して洗ってやる。その間中、身体を触りまくるのでくすぐったい。 「髪も洗ってやるから、そこに腰掛けて。」  男は簡単でいい。女はメイクを落とす、とかいろいろ面倒な気がする。 「オレもハジメさん,洗うよ。」 「ハジメでいいよ。さんはいらない。」

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