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第81話 そして4人
ワインを開けてチーズが数種類並んだ皿を持って来た。ムール貝のスモークやサーモンもきれいに皿に並べられている。
「ハジメはお腹空いてる?タカヒロは?
僕、ピザを焼いたんだよ。自分でドゥも作ったの。待ってて。オーブンから出してくるね。」
この可愛い妖精は、ハジメのために一生懸命のようだ。これじゃメロメロになるだろう。
一通り並べてワイングラスを配って、ミトはロジの膝に乗った。
「乾杯!初めましてに乾杯。」
ロジに甘えながらワインを飲んでいるミト。
こんな甘え上手な美少年から目が離せない。
「タカヒロ、ウチはどう?面白いでしょ。」
ハジメが笑ってる。
「ちょっと驚いた。ミトさんが綺麗で。」
「うわぁ嬉しいな。
ミト、でいいよ。さんはいらないよね。
お互いに。タカヒロもかっこいいよ。」
「おまえら、お互いに褒め過ぎだな。
ところでタカヒロはノンケなのか?」
ロジの質問にハジメが答えた。
「タカヒロとはセックスしたよ。
タカは受け、だった。
俺は攻め、で興奮したんだ。」
「ハジメ、ワイン飲み過ぎ!」
ミトが眉をひそめる。
タカヒロは自分はよそ者、そんな気がして寂しくなる。
「ハジメの恋人になったの?
もう僕たちは、いらないの?」
ミトの瞳に涙が溢れる。
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