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第91話 ゲイパーティ

「ミト、化粧してるのか?」 「うん、小鉄がしてくれたの。 洋服も選んでくれた。恥ずかしいけど、ロジがエロいって喜んでる。どお?」  ほとんど裸のような短くて透けるブラウスにロジの手が入って愛撫している。セクシーだ。もう前戯のようだ。見ているこっちがクラクラして勃ってしまう。誰もがミトを欲しがるだろう。  尊が来ていた。ミトと同い年。真正のマゾヒスト。だがネコではなくてリバだ。サドとマゾは裏返し、表裏一体なのだそうだ。男らしく攻めに入ると日頃のマゾの裏返しでなかなかサディスティックになるらしい。  ミトは尊とセックスした事はない。尊はチャンスを狙っている。ここにいるみんながミトを狙っているかもしれない。 「ミトに鞭をもらいたい。」 尊が来て言った。 「ミトは意地悪そうな顔が似合うな。」 ロジも嬉しそうに言っている。 「こんなに化粧映えするなんて。たのしかったわよ。もっとミトちゃんで遊びたいわ。」 ドラァグ・クイーンの小鉄が来てミトを撫で回しながら言う。 「僕ちょっと恥ずかしいよ。 お尻が食い込むからティーバックは苦手なんだ。」  ハジメはミトと旅したカトマンドゥでの最後の日々を思い出した。帰国が決まった日、ふざけてミトがティーバックを着けて髪を三つ編みに結んで誘って来た事があった。もちろんハジメはミトに武者ぶりついた。  可愛い少女のようでしかもエロティックなミト。あの時よりも一段と妖艶になっている。  

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