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第111話 ロジとミト再び

 今夜のロジはいつにも増して優しい。ミトは初めて抱かれた時を思い出した。何も知らなかったあの時。好奇心で夢中になった。あの時みたいに優しいロジ。慣れた手で身体を解放してくれる。 ロジの唇がミトに重なる。軽く噛んで口を開けて舌が入って来る。上顎を舐められた。舌が口の中を探る。慣れ親しんだロジのキス。 「あ、ん、もっと来て。」 舌を絡めて吸われる。顎から首筋に唇が移動する。舌が降りて来て胸の突起を吸う。ロジが開発したんだよ。指で摘んで固くなる。もう片方を口に含んで軽く噛まれた。 「あ,ひゃっ、痛い。」 「でも気持ちいいだろ?」  ロジの愛撫に心も身体もほぐれていく。ロジが身体中に舌を這わせてくすぐったい。それなのに身体が反応してビクッと跳ねる。 「ロジ、僕、お口に入れたい。おっきいの、舐めたい。」 隆々といきり立っているそれに口を近づける。よく知ってる昂まりには、いつもドキドキさせられる。赤黒くて太くて大きい。 「ロジ、凄い!凶暴になってるよ。」 「握ってくれ。今日はゆっくりやろう。」 大切に舐めて、時々ロジの顔を見る。端正な顔。サー・リチャーズの顔だ。イギリス貴族。亡くなったおじいさんは肖像画でしか知らない。  ロジは普段、日本人らしい顔なのに、欲情するとヨーロッパの大地を駆ける狩猟民族の、オスの顔をする。そうなったらミトは狩られるウサギの気分だ。それは全てを食べ尽くされたい快楽なのだ。  ロジが優しく後孔を解して指を入れて来た。 「ロジ、は、ん、ロジ、大好き。繋がりたい。」

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