小鉄も駆けつけて来た。 「ミトちゃん、あまりにも美人すぎてみんなびっくりしてるだけよ。 　あら、抱きつく相手が違うんじゃない？」 「僕タカがいい。タカとは義兄弟なんだから。」 子供じみた約束でも、ミトには初めて出来た義兄弟。よほど嬉しかったらしい。 「ミト、嬉しいよ。オレが弟かな？」 「そうかタカの方が年下なんだ。タカ、キスして。」 　ロジもハジメも笑っている。 小鉄が二人の写真を撮っている。 「ロジャー、私にいい考えがあるわ。」 小鉄がとんでもない事を言い出した。 「ミトとタカのソフトなラブシーンを撮るの。 偏見も吹っ飛ぶような美しい二人を撮るのよ。 今二人を見て思いついた。 　この際、開き直ってゲイをアピールするの。 ロジャーはいつも、逃げも隠れもしないって、大学でも公言してるでしょ。 　ミトも隠したい訳じゃないでしょ。タカヒロ君と綺麗なポスター作るのよ。」 　小鉄は開き直って強気で行けって言ってる訳だ。小鉄が今撮った写真をみんなで見た。 　さすが、小鉄の審美眼は、美しい二人を写真に切り取っていた。 　何もスタイリングしていない素の二人がこの上もなく美しいのだ。 「ホントだ。タカもイケてる。俺、妬けちゃうな。」 ハジメの言葉にロジも 「自然のままの二人が似合いのカップルだ。 タカ、ミトはやらんぞ。」 「ロジ、おじさんっぽい。」 「そ，そうか？」 みんなで笑った。