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第133話 白薔薇
「ちょっと待って。
ミトちゃんがホモセクシュアルか?
って言う噂も事実かどうかわからないし。」
ロジが苦笑いしている。夕子という娘が
「私の友達がロジャー先生の大学にいて、先生がゲイだって言うのは有名な話だって言ってた。」
ロジがミトを抱き寄せて軽くキスをした。ミトが下を向いて赤くなっている。ここで初めてミトがゲイである事が皆んなに認められた。
「キャア、ホントにカップルなんですね。」
「じゃあタカさんは?」
そこにハジメがタカの肩を抱いてタイミング良く入って来た。
皆んな、タカはポスターで知っていたがハジメは初対面だ。そのカッコよさに呆然としている。
「え、えっ、タカさんは綺麗だけど、こちらの方はどなた?もしかしてタカさんの恋人とか?」
「キャア、イケメン!」
背が高くて甘いマスクのマッチョなハジメに皆んな息を飲んでいる。
「こんにちは。ミトとオレのファン・ミーティングの打ち合わせだっていうから、緊張して来ました。」
タカが挨拶している。
「あのー、こちらの方は?」
「彼はハジメ。オレの恋人です。一緒に暮らしてます。」
タカが紹介した。
「キャア、キャア、素敵すぎる!」
「尊いわぁ!」
皆んなタカもカッコいいけど、ハジメもBL漫画から抜け出してきたようで目が釘付けだ。ハジメの長い髪を後ろで一つに結んでいるヘアスタイルとか、すごい筋肉がシャツの上からでも窺い知れるその身体。180cmのタカより背が高くて、細マッチョのタカの肩を抱くようにして入って来た時から、言葉を失っているようだ。
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