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第184話 ミトと友也

「ミトさん、お年はおいくつですか?」 「え、僕?26才だよ。友也君も、そこにいるタカだって年下だね。」 「えっ、見えないですね。」 ロジの膝に乗ってキスしている。 「いつも甘えているから、天使は年をとらないんだよ。」 「出たー!ロジの猫っ可愛がり、」  皆んなに冷やかされても全然気にしない。ロジがいかにミトを愛しているか、が伝わって来る。 「ありがとうございました。 あと、申し訳ありませんでした。  僕、もう帰ります。 また、来てもいいですか?」 「もちろんだよ。いつでもおいで。」  それでもネットは荒れているようだ。 ミトみたいに全く見ない、って言うのが正解かもしれない。 「ロジ、人ってわからないものだね。 友也はいい子だったよ。人は時として悪魔になる。なんで?」 ロジはミトを膝に乗せて抱きしめる。 「誰かを好きになりたいんだよ。そして自分のものにしたい。それが難しいと心を拗らせるんだ。 ミトだって欲しいと思った相手が必ずしも自分を愛してくれるとは限らないだろ。」 ミトは自分の社会経験の少なさを、思った。 「僕はロジが好き。大好きだよ。ハジメも好き、大好き。タカも好き。この3人は特別だ。 だけど手の届かない人ではないな。そうか、友也は、まだ誰にも手が届いてないんだ。」 「それともミト一人にだけ、愛を届けたいのかもしれないよ。」 「それって純愛?」 「世間知らず、とも言うわよ。」 小鉄がキツイ言い方をする。

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