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第186話 ゲイパーティ
相変わらず賑やかで華やかで煩くて、素敵な空間だ。ミトは今日は小悪魔メイクが可愛らしい。小鉄が美人に仕上げた。ロジが目を細めて、抱きしめて離さない。
タカはスマートな正統派イケメン。スーツが似合う。ゲイがみんな狙っている。でもハジメが肩を抱いて離さない。
「ミト。」
ボンデージの沼田レイモンと一緒に尊が来た。女装している。お楽しみはこれからだ。
「レイモン、この前は警察で証言してもらってありがとう。」
「あら、何の事かしら。
ふふふ、ミトちゃん鞭をもらいにきたの?」
ロジが冗談でレイモンの胸倉を掴んだ。
「これ、二度目だわ。
ミトちゃんの事になるとロジャー瞬間湯沸かし器ね。」
(すぐ熱くなる、の意。)
例えが古い。レイモンも昭和の人だ。
ガヤガヤと人が増えて来た。
久しぶりの小鉄達のショー目当ての客も多い。
相変わらずドンペリのマグナムボトルが回ってくるが、ロジが
「ミトにはキールロワイヤルにしてくれ。
カシス多めで甘いやつを。」
「僕大丈夫だよ。お酒のめるよ。」
ロジが耳元で何か囁いた。ミトが真っ赤になっている。
「どうしたの?ミト。」
タカが心配そうに聞く。ミトはロジから
「後で愛し合うのに眠くなると困るだろう。」
と言われたのだ。ロジの手を握って耳を噛んでいるのが可愛い。
「痛っ、耳を噛まれた。今夜はお仕置きだな。」
笑っているロジに甘える。
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