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第27話

士官学校に通っている間に勇は更に逞しく成長し、義三郎の背を遂に追い越していた。 朝比奈少尉の弟という事で一目置かれていた 勇の耳には入学して間もなく少尉の話が入り、勇は尊敬していた兄の別の顔を知ると、義三郎の前で少尉の事を穢らわしい人だと冷たく言い放った。 穏やかだった勇がこんな風になってしまったのは自分のせいだと義三郎は考えるようになっていた。 「兄さまは千夜さまの前に一体何人の男を喰らったのか、千夜さまはそのような兄さまでも愛していらっしゃるなんて、僕は兄さまが憎くてたまりません……」 そう言って、勇は少尉の墓の前で義三郎に口淫するよう求めてきた。 義三郎は少しでも償いになれば……と思い、普段は極力勇の言うことを聞いていたが、それは受け入れ難い要望だった。 「勇殿、それは……」 「口淫だけですよ?本当はこの場であなた様を犯したいくらいなんです。それとも無理矢理僕にこの場で犯される方がよろしいでしょうか?」 「やめ……ッ……!!」 歳を重ねた身体は圧倒的な若い力に抗えず、少尉の眠る墓石に身体を押し付けられると、無理矢理に唇を奪われた。 「ははっ、兄さま、見てください。兄さまが愛した御方は僕の接吻でこんなにも淫らなお顔をされるのですよ?」 「勇殿……ッ、お願いです、もうこれ以上は……」 激しい口付けは義三郎の唇を切っていて、血の味がした。 「仕方のない御方ですね……」 「……っあ……ッ!!」 勇が興奮しきった雄を布越しに重ねてくる。 「あっあぁっ、そんな……ッ……!!!」 「あなた様が達するまでこうして差し上げます」 「や……ッ、いやだ、こんな……あぁ……ッ……!!!」 思いとは裏腹に、身体はどんどん熱くなり、登りつめていく。 「ゔぁっ、、あぁっ、、、ぁ……ッ……!!!」 こんな所で果てたくなどないのに。 義三郎の思いに反した身体は服を着たまま射精してしまった。

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