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第2話 青山 誠②
「テスト配るぞ」
1時間目 数学
テスト用紙が配られた。
「30分まで始め」
という号令にプリントをひっくり返した。
俺のクラスは頭のいいやつが2人いる。
蛼 と原口だ。
この2人頭良すぎてあだ名は蛼が優等生、後から転校してきた原口は委員長というあだ名で通っている。
2人はそんなあだ名つけなくていいって言うがさすがに蛼とは学校で呼びたくない、それに秋になればコオロギも登校してくる(校庭にいる)からだ。
「あー死んだ……」
机に倒れる。
「青山、お前家庭教師雇ってるんだろ?」
「んー」
前の席の進藤に話しかけられる。
「進藤は?」
「俺もだいぶやばい」
「んじゃ仲間か」
得意科目ってなんだろやっぱ体育か。
ただ走ってボール投げてればすむ一番簡単な授業だ。
体力はそれなりにある。
「青山、今日体育バスケだって」
「よっしゃ!! 燃える」
「現役バスケ部だもんな」
「ふん、レギュラーだしな」
そう俺はバスケ部副部長+レギュラーなのだ。
「青山とチームになったら絶対勝てるもんな」
「負けたら逆に部長に怒られるわ」
「でもさ3年の部長ってそろそろ引退だろ?」
「お前なに言ってんだよ、3年はもう受験でこの時期はいねぇよ」
そう7月の大会で3年は引退する。
今は9月だからいない。
「あれ? 部長って誰になったの?」
「え? ああ、隣のクラスの古川だよ」
「あ、あのデッカイ人」
「そうそう」
「お前ら凸凹コンビなんだな」
「うっせぇな」
そう俺は体格差に恵まれず163cmと見事までに小さい。
「古川たしか189cmだっけ?」
「あいつは電信柱なんだよ」
「まぁでもよく副部長になれたよな、小せぇのに」
「デカイだけが武器じゃないんだよ」
そして体育の時間
「やっぱ青山ドリブルくそうめぇーな」
「だよな、あれブロックしてるの10cmくらい身長の差あるのに全然ブロックの意味ないな」
「てかあれだ、低いから背の高い人には無理難題っぽくない?」
「たしかに」
『ピピっ!! 試合終了、青山チーム』
先生の笛の音を聞きコートではしゃぐ俺とチームメンバー。
今回は優等生と委員長がいた。
2人はほぼ戦力外だったんだけど、でも余裕で試合に勝てた。
「おっつー」
「あざー」
学校が終わり帰宅する。
今日は家庭教師~~♪
ピンポンとチャイムを鳴らすと
「いらっしゃい、誠くん」と出てきてくれた。
「おじゃましまーす」
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