6 / 9

第6話

本当はダンスが大好きだった。歌も好きだった。隣ににいちゃんがいたから…にいちゃんと一緒にいたくてすごく頑張ってた。 だけどある日を境にぱったりと全てを辞めた 周りからの期待の声と自分の心が合わなくなったんだ。 それからは目立たないように目立たないようにと息を殺して生活してた。 「ひぃちゃんと一緒にまた歌いたい…ダンスしたい…一人でしてっていわない。嫌なら俺に隠れてていい。だけど…そのキラキラの才能を…殺さないで…俺が隣りにいるから…手を離さないから…休みたいときは休んでいいよ。やりたいときはやればいい。だから…俺と一緒に」 その時どこからともなく音楽が流れてきた。にいちゃんのグループの曲だ。何度も何度も聴いて見ていた大好きな曲だ …体が勝手に動く…止まれない… 「いこっ!俺と一緒に!」 気付けば曲は終わり息があがっている ふーっと息をつくとパチパチと音がする。 「あんたの言ってたとおりね。これはすごい才能だ」 俺の知らない女だが男だがわかんない人間がそこに立っていて拍手してた 「初めまして。氷里くん。しゃちょーだよ!六花に君の話はいつも聞いていたんだ。会ってみたかった。あんなはちゃめちゃな理由でこの仕事を始めさせたくらいの子はどんな子かなって。おいで。俺たちと共に」 それと同時に何故か俺はしゃちょーの胸に顔を埋めてた。なにこれ…めっちゃいいにおいする!! クンクンと嗅いでたらしゃちょーが俺の顎をすくった。そして俺の前髪をサラリと上げた 「んまっ!!何この子!美人すぎでは!?いいわ…いいわぁ!!!私の私がぐっもーにんよ!あーん…食べちゃいたい!!」 そういって俺をベロベロと舐め始める 「しゃちょー!!それはだめ!!ひぃちゃんは俺の!!」 ぼーぜんとしていたにいちゃんが急いで俺をしゃちょーから引き離しさっき甜められたとこを、もいちど舐め始めた 「んまぁ!いいじゃない!一回くらい」 「やだ!!俺のだもん」 そういうとまた、俺をベッドに、運びことに及ぼうとする 「やめろっ!!変態!もう嫌い!!」 そういってまた蹴り上げベッドの下に転がし押さえつける 「…やぁだぁ…嫌いにならないでぇ。ごめんなさぁい」 ボロボロと泣き出したにいちゃんを睨む 「氷里くんは何か格闘技でも?」 「はい。少しだけ……柔道と…極真空手と…ボクシングとぉ…あとは…」 「うんうん!ダイジョブ…もういいわ。さっきはごめんなさいねぇ。興奮しちゃって」 ダンス以上に好きになれるものを見つけたくて色々手を出した。どれもダンスみたいにはなれなくてある程度の段位を取って辞めたのだ 「さて…氷里くん」 「はい」 「そろそろ…六花を開放してくれないかしら?変態とはいえうちの看板なのよ。その子。あんまり泣くと明日の撮影にね影響が出ちゃうの」 「あ。そうですよねぇ」 「ひぃくぅん…俺のこと…嫌いなの!?」 「はぁ…色々場を弁えてくれればいいよ。そう簡単に嫌える訳ないでしょ。何年ごしだとおもってんの?」 「あぁ!!大好き!かっこいい…ひぃくん…俺の」 なんやかんや言ってるにいちゃんをほっといてしゃちょーさんとはなす

ともだちにシェアしよう!