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第7話

「しゃちょーさん。何であんなわけのわからない条件受けたのですか?」 「だーって!六花美しいもの。それにお馬鹿でしょ?あ。貶してるんじゃないのよ?だからこそ何にでもなれる子なの。ただ…そうね…六花は他にいない逸材だからねぇ。その六花が自分はアイドルになりたい!春雪を越えたい!なんて大きな事言うのにそのためには君が必要だって言うじゃない?だから面白いなぁと思って。こんなにすごい子が君がいたら絶対に春雪を超えられるなんていうから興味持っちゃった。それに公式的に発表したら変なファンに追っかけられなくて済むでしょ?」 「でも支障は出ますよね?」 「…まぁなるようになるでしょ。てことでアイドルなりましょう。氷里くん。ここにサイン。ね?」 そんな事あるんですか?とかなんとか思いながらもあれよあれよという間にサインした俺はさっさと着替えさせられ今何故か高級車に乗せられている 「あの…どこへ?」 「ダイジョブよ。ご家族には許可は得てるわ」 「いやそうじゃなくて…」 「うっふふ…楽しみにしててぇ」 そう言って車に揺られること少し。狭い路地裏にある小さな店についた 「おっまったっせぇー」 しゃちょーはバァン!!と扉を開けバチンとウインクした   「うるせ…」 奥から出てきたのはぬぼーっとしたでっかい男だった 「んもう!これからお客さん連れてくるって連絡したじゃない!」 「知らねぇ…帰れ…」 「んまぁ!!この子を見てもそう言えるわけ!?」 「はぁ?…」 男は俺を上から下まで不遠慮に見ると舌打ちをした 「…こわ…」 「おい。お前…こっちこい…」 「はい…」 恐る恐る近付くと男は見た目とは違う優しい手付きで俺の髪を撫でた 「ふん…ん?…んん!?なんだ!!この髪の美しさは!おい!!お前!!」 「はいっ!」 「名前は?」 「ひっ…ひょっ…氷里」 「ほぉ…ほぉほぉほぉ…」 男は今度はニヤついた顔で俺の前髪を上げた 「っ!!おい!!これっ!!これは!!!」 「えっ…」 「ほらーっ!ねっ!?素敵でしょ?あんた好みの美少年!」 「氷里!ちょっと待ってろ!」 いきなり呼び捨てされたことはまぁ驚いたけど考えるのを辞めて大人しく待つことにする。ドアの向こうからドタドタと大きな音が響いて静かになって…もう一度扉が開くと中からすっごくでかいびっくりするくらい顔のいい男がやってきた 「お待たせいたしました。どうぞこちらへ」 「は?え?」 「くすっ!さっきと同じ人よ」 「えぇ!!!」 「ちょーっと変わってるけど腕は確かだから安心してね」 しゃちょーにそう言われるなんて余っ程だ…兄ちゃんの周りにはこんな感じの人ばかりなのか?兄ちゃんは近くで変な顔してみてるし… おそらく男が俺を撫で回すのが嫌なんだろうけど俺が褒められるのが嬉しいっていう色々混ぜたような   

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