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23歳の臣 2

由宇は臣の手を取りはげました。 「頑張れ」 「うん」 「じゃあ刺しますよ」 足を縛られて消毒をされ、針が刺さると臣はビクッと体を揺らしたが息を吐いて耐えた。 「ふぅー」 縛っていたゴムが取られると体内に入ってくるイヤな感覚… やっぱりこの注射、嫌いだー 「いっ…た…ぅ…」 由宇がいなかったらたぶんもっと叫んでる。 刺される瞬間が痛くなかっただけマシだけど辛か… でも、今日は由宇がいるけん、頑張れそう ばってん…涙が出るとよ 痛いっちゃけん…しかもこの注射ってば終わるまでが長か〜 ふと、由宇を見ると由宇の目が潤んでいた。 あれ?由宇も泣いとると? 何か話したか感じで聞いてーち言っとったけん何かあったとやろか? 心配やけん、早く聞いてあげたか。 しばらく由宇を心配しているといつの間にか鉄剤の注射が終わった。 「はい、おしまいです」 「…ぐす…っ終わったと?」 「はい。少し泣いているようですが問題ありませんか?」 「大丈夫やけん。バイバイ」 「そう…ですか。じゃあ失礼します」 やや、かげりを見せながら紫藤が出ていくと臣は首を傾げた 「今日も元気なかね?あの先生」 「いつもあんなん?」 「うん。ばってん理由が分からんけん、どうしてあげることもできんとよ。それより、由宇。どうしたと?」 「臣ーっ」 由宇はガバっと臣に抱きついた

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