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睦月&昴

「こ…怖いです…実継さん」 「大丈夫だ。お互いはじめて同士だから怖がらなくていい」 「ね、触ってもいい?触ってみたいなぁ?」 「い、いや…僕は実継さんしか知らない」 「睦月、その子怖がってる。可哀想だよ」 「そうだね。でも可愛い。ウブなんだね?きみのお名前と年齢は?」 「宵です。23」 「よいくん?漢字は?」 「宵の明星の宵」 「綺麗な名前。俺たちの職場の同僚に…って言ってもいま海外にいるけど、明の明星からとって(めい)って言うのがいてさ」 「睦月、それはいま関係ないら?きみのことは宵くんって呼ぶね?」 「宵くん、俺は睦月だよ。暦の睦月ね?こっちは昴。星をあらわす言葉で昴ってあるでしょ?その字で。年齢は2人とも28歳。宵くんのパートナーさんは?」 「実継。29になる。きみたちの名前は呼び捨てでよかったか?俺の呼び方は任せる」 「いいよ。そっちのが1つだけど年上だし。僕らは宵くんが実継さんって呼んでるみたいだし実継さんって呼ぼうかな?」 「これで知らない人同士じゃなくなった。一緒に楽しもう?宵くんはどこが感じる?」 「え…ナカ」 真尾は場の空気に流され、質問に答えた。 明…。お兄ちゃんとおんなじ名前です。 そんな偶然あるわけないと思いたいけど…ちょうど明にぃも海外出張中… まさか…ね?

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