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宵の大切な人

看護学校の教員になり海外研修が決まった頃、俺は宵が心配で仕方がなかった。 当時、独り立ちしていた俺は半同棲状態の詩乃をもちろん愛していたがそれ同様かそれ以上に宵が可愛いくて実家にもよく顔を出していた。 「心配だな…」 「大丈夫です。明にぃは心配しすぎですよ」 「だって1年だよ?宵…」 「もう子どもじゃないですよ?僕。23歳です」 「うん、知ってる。でも、俺にとってはいつまでもちいちゃな宵だよ」 「明にぃ…あのね、会わせたい人がいるの」 「会わせたい人?」 「はい。大好きな大切な人ができました。今度会ってくれますか?」 「もちろん。どこで会う?」 「あの…駅前にあるカフェM'sって明にぃ知っていますよね?」 「え…何でそれを…」 「明日20時にそこのカウンターで待っています」 宵はそういうと部屋へと消えていった。 M's…ってことは同性… まさか、宵までゲイだったなんて、、 俺のせい…だよな? どうしようか…相手がろくでもないやつだったら… その晩は不安な夜を過ごした 約束の時間ー 「カウンター…いた」 宵と奥にいるのは…嘘だろ! 「実くん!?」 「明にぃ!」 「明くん、久しぶり」 にこやかに笑う宵と人差し指と中指を立て頭上にあげ振り下ろし俺に挨拶する実継と対面し、心底驚いた

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