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ちぃちゃん はじめての入院の日
雅宗は外来から新しく少年棟に入院する子のカルテをぶつぶつと声を出しながら読んでいた。
「百瀬千早 17歳。思春期遅発症 疑いに便秘症なぁ。しっかしホルモン値ひっくいなぁ。外来では紫藤先生が診とったけど今日から祖父江先生の子かぁ。備考欄あるな…人見知りやねんな」
「周防ー」
「はーい」
カルテを見ていると宵師長から呼ばれて雅宗は返事をし
「千早くん、入棟したよ。受持ちは奈南にしたんだけど、彼は今日明けだから今日明日のお世話頼んでもいいかな?」
「了解です」
「で、早速なんだけどレントゲンに便がかなり映ってるみたいで摘便と坐薬の指示出たから行ってきてもらってもいいです?1人で無理そうなら応援呼んで?」
「分っかりましたぁ。行ってきまーす」
雅宗は必要な備品を持ち、2号室へと向かった。
扉をノックして中に入ると長めの前髪をゴムで結び、茶色い瞳のかなり小柄な子が居心地悪そうにベッドの上にちょこんと正座をして座っていて雅宗は笑いかけた。
「おはようさん。なんで正座しとるん?」
「…ぁ…え…だ、だれ?」
怖いよー。このおにーさん、頭金色?ピアス付いてるし、話し方がこのへんの人じゃない
手になんか持ってるし
何されるの…オレ
千早がビクビクしているのに気づいたが雅宗はそのまま話しを続け
「俺は周防。今日明日、千早担当やねん。よろしゅうな?で。早速やけどズボンとパンツ脱ごうな?」
「…!?」
会って5秒もしていないのにこのおにーさん、脱げって言ってんの!?
千早は自分の耳を疑った。
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