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第7話 社長とのご面会
月曜日
どんより雲な顔で出社すると席が無かった。
「あー若林、お前部長にお持ち帰りされたあとどうなったんだ?」
「てゆうか、なにお前部長の秘書補欠って!!」
と朝から僕は人気者みたいです。
「なんの話ですか? というか僕の席は」
「だから」と言っていると高峰がきた。
「おい、お前、ここの社員だったんだな、出社したらまずは部長のお迎えだ、急げ」
と言われエレベーターに乗りまた1階に戻された。
だいたいお持ち帰りされたっていうのは僕以外知っているのか、僕はあの夜酔っ払っていたせいでなにも覚えていない。
ただ部長に部屋でやられたのか、やられてないのかの2択で悶々していたんだ。
キラキラした人が入り口に見えた。
長ネギとは見えずちゃんと爽やかな朝見た顔が僕と高峰さんの目の前に来た。
「やぁおはよう、可愛い子猫ちゃん」
これ朝も言われたんだよな、怖い。
「おはようございます、私は変な呼び方やめてください、今日は午後に社長との面会がありますので2人とも綺麗にしておいてくださいね」
綺麗とは…………というか社長と会うってさらっと言ってたけど、なに、どういうこと?
「ああ、君の紹介をと思ってね」
「社長に紹介するんですか?」
ってあれ? 僕部長と普通に喋れてるんだけど、なんか感動。
「移動しますよ」
「はい」
荷物を持ち7階の部長の部屋につくと僕の席が用意されていた。
「若林さんは、そこの席で仕事をしてください、今月までは今までの仕事でいいです、会議資料ですよね?」
「はい」
仕事は来月からと思っていればいいか。
といっても今月はあと8日。
頼まれていた会議資料作って提出しておけば文句は言われないだろう。
あ、日曜日は親のところに行くのは回避できた。
僕が腹を壊したと言ったら座薬を入れられそうになったけどそれもどうにか回避できた。
社員寮からの勝手な引っ越しと異動と僕には抵抗する余地すらなかったのかと思うが。
部長の権力が強すぎて小さなことから拒否ろうとあの夜決めた。
そして午後
社長室に入る前に部長が先に入りなにやら会話をしていた。
そして僕が呼ばれ入ると
「やぁ」となんとも猫みたいな尖った目で挨拶をしてきたのだ。
「君が秘書兼ネコの若林瑠夏くんか、ふむふむ凡人だな、いや凡人以下か、ミジンコレベル、これのどこがいいのかな?」
酷い言われようだ、、、。
それにさらっと猫って言ったぞ、猫はたしかに好きだけど、というか社長の顔のほうが猫にそっくりなんだけど!!
「は、はじめ……はじめまし………初めまして、元事務部………だった………若林瑠夏でしゅ」
最後噛んだしビビってるのバレバレじゃないか!!!
一瞬沈黙の時がたった。
「ぶはっははははははははっは」
と大きな笑い声が聞こえた。
机を叩き
「あーいいね、いいよ、たくさん鳴かせてあげたいね」
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