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「震えてんじゃねぇか」  体を起こした先輩は俺を見てため息を吐く。 「大丈夫です」 「そんなん言われてもなぁ」  ガシガシと頭を掻く先輩はそれでもローションのボトルに手を伸ばした。 「わかってんのか?さっきのはただの準備だぞ?解すだけでも無理だろ?」 「無理じゃないです!だから、やって下さい」  無理かもしれないと思っていることを先輩に指摘されたくなくて、手を伸ばしてそのローションのフタを開ける。 「ならここにうつ伏せになって尻上げろ」 「へ?」 「晒せるか?」    また試されている気がした。  先輩の視線を感じながら思わず正座をしてそのまま平伏する。  これではダメなのはわかるけど動けない。すると、 「尻上げろっつったの!」  驚くほどの力で尻を持ち上げられて体勢も整えられてしまった。  先輩の目に晒される後孔。  立てた膝の間に足を入れて拡げられて、その姿を想像するだけで火が出そうだ。 「これにしがみついてろ」  逃げ出したくなるのを必死に堪えていると枕を挿し込まれる。  抱きつくようにそれにしがみついて顔もそこに埋めた。  まだ触れられていない。  でも、こんな状態……恥ずかし過ぎて死んでしまいたい。なのに、 「やるぞ?」  わざと息を吹きかけられて枕を必死に掴む。  冷たいモノが尻に垂らされてビクッと跳ねると、笑いながらやけにゆっくりと塗り拡げられた。 「ちょ、先ぱ……」 「ふはっ!その必死に堪えてる感じ……めっちゃグズグズにしてやりたくなんな」  楽しそうな先輩の声を聞きながら俺は歯を食い縛る。

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