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第25話

何せ腰が怠い。そんな壮五を抱きしめて至る所にキスを落としてくる結心は、さっきから「可愛い」と「好き」しか言わない。 つまり話が通じないので、壮五は『もう好きにしてくれ』という気持ちで、結心とまともな会話をせずに天井を見ている。 「あー、やっぱり好き。セックス大好き」 「……あ゛?」 「え?」 「お前……俺達恋人同士になったんだよな? せめて俺とするセックスが好きって言えないか?」 「え、え? あ、違うよぉ。大好きな壮ちゃんとするセックスが大好きなんだよ〜。怒んないで、ね?」 「んむっ!」 結心は壮五にキスをして、濃厚に舌を絡める。 そうされると壮五の思考はぼやけてしまうので、最終的にヘナヘナになって結心の胸に顔を寄せた。 結心は優しく壮五の頭を撫でる。 「今度は中出ししたいな」 「……あ、俺の腹に精液塗り広げたの何。あれはどういう意図?」 寝そうだった壮五は、そのことを思い出して結心に問いかける。 結心はただ一言「マーキング」とニパッと笑って言った。 壮五は『動物?』と思いながら、襲ってくる眠気に勝てずに結心の腕の中で眠りについた。

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