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第37話

好きな人と繋がるのはこんなにもいいものなのだと、結心は壮五と付き合って初めてセックスをした時に漸く知ることができた。 ゴッ、ゴッと奥を強く突くと、壮五は悲鳴に似た嬌声を上げ突然脱力してしまい、声も呻くようなそれしか聞こえなくなる。 「ありゃ……落ちた? 壮ちゃんダメだって、起きて。……起きろって」 結心は壮五の頬を軽く叩いて起こす。 わけも分からず目を覚ました壮五は、途端襲ってきた快楽に「アッ」と声を漏らすと、それから逃げたくてシーツを蹴る。 「むり、むりぃっ、ぁ、結心、はぁっ、……ぅあ、あっ、あー……っ、も、やだ、やだぁっ、あぁっ、ま、た……っ、イ、ク──ッ!」 ギュッと中がきつく締まる。 結心はぐっと奥歯を噛みしめると、律動を止めてゴムの中で射精した。 結心の荒い呼吸音がすぐ傍で聞こえる。 壮五も同じく荒い呼吸を繰り返し、それが落ち着いた頃に結心のペニスが抜けていった。 「はぁ……結心……」 「ん、」 くちゅり、キスをして舌を絡め合う。 ガサゴソ、結心の手が動いていたことなんて壮五は気付かず、『もう眠たいから、このまま寝てしまいたい』と目を閉じた時、いきなり結心に体をうつ伏せに差せられ、裏腿に彼が乗ってくる。

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