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第41話

長い足を組んで、気だるげな表情。 壮五はあまりにも様になっている結心の姿に、コッソリ写真を撮りたかったのだが、それより先に結心の目が合う。 途端、結心はニパッと笑った。 さっきの表情からは考えられないくらい人懐こいそれに、同僚達のヒソヒソ声が少し大きくなる。 壮五は結心の元に行きたいような、行きたくないような、そんな複雑な心を携えて結局彼の傍に行った。 「また迎えに来てくれたの?」 「うん。お疲れ様ぁ」 「結心もお疲れ。面接、どうだった?」 「ん〜。わからん。いっぱい写真撮られた」 「? 何で?」 「わからんよぉ。」 結心はフラ〜っと立ち上がると、煙草の吸殻を持っていた空き缶に入れた。 そして二人で帰路に着く。 「面接、ダメだったらどうしたらいい?」 結心にしては珍しく、真剣に悩んでいる様子だった。 壮五はウーンと考えて、結心の背中をトンと叩く。 「焦る必要無いよ。違う仕事先を探せばいいだけ。」 「そう……? そうかなぁ。俺、追い出されたりしない……?」 弱気な結心に、そんなにも手応えがなかったのか……と壮五は苦笑した。

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