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第44話
「昨日散々シただろ……?」
「えー……?」
「えー、じゃない。ちょっと腰痛いから休ませて」
「あ、じゃあマッサージしたげるね!」
結心はガバッと起き上がると、壮五をうつ伏せにさせ、腰回りや背中の筋肉をゆっくりと解していく。
「あ゛ー……気持ちいい。」
「壮ちゃんって仕事で座りっぱなし?」
「うん」
「そっかぁ。肩も硬くなってるし、時々ストレッチした方がいいよ。」
「そうだなぁ……」
壮五はリラックスしきっており、おかげで眠気が襲ってくるので目を閉じて適当に返事をしている。
少しすれば規則正しい寝息が聞こえてきて、結心は『お疲れなんだなぁ』と思いながらマッサージを終えると、コロンと壮五の隣に寝転がり抱きしめる。
このままもう少し寝よう。
壮五の頭にキスをして、結心も目を閉じた。
■
「結心が就職ってことはさぁ、家に帰ったらいつも結心が居るって状況が無くなるわけかぁ。」
二度寝から起きて、朝か昼かわからないご飯を食べ終え、ソファーで座っていると壮五がポロッとそう言った。
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