44 / 54

第44話

「昨日散々シただろ……?」 「えー……?」 「えー、じゃない。ちょっと腰痛いから休ませて」 「あ、じゃあマッサージしたげるね!」 結心はガバッと起き上がると、壮五をうつ伏せにさせ、腰回りや背中の筋肉をゆっくりと解していく。 「あ゛ー……気持ちいい。」 「壮ちゃんって仕事で座りっぱなし?」 「うん」 「そっかぁ。肩も硬くなってるし、時々ストレッチした方がいいよ。」 「そうだなぁ……」 壮五はリラックスしきっており、おかげで眠気が襲ってくるので目を閉じて適当に返事をしている。 少しすれば規則正しい寝息が聞こえてきて、結心は『お疲れなんだなぁ』と思いながらマッサージを終えると、コロンと壮五の隣に寝転がり抱きしめる。 このままもう少し寝よう。 壮五の頭にキスをして、結心も目を閉じた。 ■ 「結心が就職ってことはさぁ、家に帰ったらいつも結心が居るって状況が無くなるわけかぁ。」 二度寝から起きて、朝か昼かわからないご飯を食べ終え、ソファーで座っていると壮五がポロッとそう言った。

ともだちにシェアしよう!