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初めてだというのに思いきり腰振って中に出しやがって。 だいたいボスが欲しい花咲という男は何者なんだ。 子犬のように可愛い瞳で成りだったら笑えるな。 「あの、道をお尋ねしたいのですが?」 !? 気配を感じなかった。 ばっと後ろを向くと 「すみません、驚かせてしまいましたか、今日初めて来た場所なので」と言った。 「あ、いえ、流暢な言葉使いなのですね」 「ああ、そうですか」 「ええ、ここら辺はスラム街なので、逆に危ないですよ」 「そうでしたか、気をつけます」 「で、どこまで行きたいのですか?」 「はい、ここです」 と見せられたのは軍基地だった。 「ここからだとかなり遠いのですが、空港から来られたわけではないですよね?」 「それが空港から来ました」 「………だいぶ離れてますが」 「ええ、乗ってた車がどこぞの組織に爆発されまして、誘拐された後このスラム街に行き着いたという感じです、なので本当に困っていて」 「……さらっと誘拐って言いましたけど、狙われる人なのですか?」 「いえ、大した者じゃないですよ」 こいつもしかして 「じゃぁ、今から自分もその近くまで行くので一緒に同行されますか?」 「助かります、ありがとうございます」 といい成り行きでこの人を軍基地まで送ることになった。 ターゲットの到着は18時だ、それまでには時間がある。 「こちらです」 自前の車に乗せて運んだ。 今日の俺はどうかしている。 「1つ聞いてもいいですか?」 「ええ」 「どうやって誘拐犯から逃げたんですか?」 「ああ、車の中で大暴れしたら川に転覆したあと逃げました」 …………?? 「あなたやっぱり一般人じゃないですよ」 「いちを軍人ではあります」 「軍人か、っていってもそのようなことをして逃げられるなんて奇跡としかいいようがないですね」 「まぁ今回はラッキーでしたので」 ピリリリと電話がなった。 「おっと、失礼」といい運転しながら出ると 『おい、グリシャ、あんた隣に乗せてるのターゲットだよ』 『は?』 仲間の連絡が俺を怪しい雲に引きずり込んだ。 『んじゃそのままってことっすね』 『ああ』 「すみませんね」 「いえ、運転しながら電話をかけられるなんてすごいですね」 「そうですか? ここら辺では普通ですよ」 まさかこいつがターゲットの花咲翔太だったとは。 というよりも他の組織もこいつを狙っているということか? そのことはボスは知っているのか?

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