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「あ⋯⋯ご、ごめんなさい⋯⋯っ! 変な声を出してしまって⋯⋯」 「⋯⋯いや、俺の方こそ悪かった」 いたたまれなくて"あいが"の手を離してしまった。 "あいが"は、普段そのような声を出しては来る客を悦ばせていると思われるが、何故、そんなにも清らかで初々しい反応をするのか。 そのような行為をしては、心に留めてくれないだろうと自戒していたが、他の奴らは至って普通にそのようなことをしては、呆気なく"あいが"の女のような声を聞いているのだと思うと、不愉快な気持ちになる。⋯⋯俊我をその気にさせようとわざとらしくしている、のだと思いたい。 「⋯⋯俊我さん」 「な⋯⋯っ、んだ」 「驚かせてしまってごめんなさい。その⋯⋯お薬を塗ってくださったお礼にささやかながら、俊我さんのこと慰めて差し上げたく思いまして」 眉を少しばかり下げた顔で下から覗くように見てくる。 恥じらうように染めた頬に、艷めく唇も相まって、緊張とは違う鼓動が少しずつ速まるのを感じた。 「⋯⋯前にも言ったと思うが、俺にはそんなことをしなくていい。薬を塗ったのは単なる自己満足だ。それに、痛がっているお前が無理をするな」 「ですが⋯⋯じゃあ、僕はどうしたら⋯⋯」

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