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当てさせられた馬

「俺の方が好きだっていってたじゃん!!なぁんで後で気付いたとか言うのぉ?!」 「ハイハイ分かったから…。俺のいちごミルク飲みな?」 今は涙と鼻水でグシャグシャになった顔で俺のいちごミルクをすごい勢いで飲んでいる。全部飲みそうで不安だ。 ティッシュで拭いてやるとムスッとしている。 「この世に俺のこと好きな奴なんて一人もいねぇんだ…。」 「…いるだろ。」 「いねぇよ…見たことねぇもん。」 「…いるって、ここに。」 もう我慢ができなかった。 両手で顔を挟んで慣れないキスをする。 その日からコイツが泣いて俺のところに来ることはなくなった。

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