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見かけによらず

電車に乗るのは苦痛だ。大学へ行く時間はちょうどラッシュの時間だし、乗る時間をずらせば遅刻寸前になるし。 まだ入学して1年も経っていないのに…先が思いやられる。 と思いかけたある日、何時ものように駅のホームで電車を待っていると、すごく美人な女の人が居た。スラッとしてて、高身長だけどめっちゃ可愛い。 それから毎日じゃないけど、俺は彼女を見かけるのが楽しみになっていた。 「今日は、いないのか…。」 「それって、もしかして俺のこと?」 「うぉ?!」 そこに居たのはまさしく彼女だった…って 「君、お、おと、おと、こ…!?」 「おはよ、ユウマ君。」 「なんで、名前…!」 「何でって…酷いなぁ、同じ1年なのに…。」 目の前にいる人物は、どうやら男で同じ大学の同級生…らしい。

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