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俺はまた口移しでビールを飲まされていた。
「苦いか?」
ふるふると首を振る。もっと欲しくて俺は舌を出した。
「犬みてえだな」
北口は俺の舌に吸い付いた。口内で唾液が絡み合う。息が続かなくなって唇を離すと、北口は嘲るように笑った。
「ひでえ顔」
股間を膝で押されて俺は喘ぐ。自分で扱いてみろよ、と囁かれて俺はジーンズを脱いだ。下着の上から自身を撫で回す。もどかしい快感が身体を駆け巡った。
「そうじゃねえだろうが。直接触れよ」
北口に命令されて下着を脱ぐ。既に硬くなっているそれを握り込むと、俺は上下に動かした。
「んっ、う……ッ」
北口の視線がたまらなかった。見られているというだけで興奮してさらに固くなる。目の前の男が欲しくてたまらなくなった。
「あッ、北口さん……っ」
「そんな切ない声で呼ぶなよ」
北口は自身のものを取り出した。血管の浮き出たそれを俺のものに擦り合わせる。熱い感触に俺は我慢できなくなった。
「はあッ、んっ、きもちいい……ッ」
北口は腰を動かし始めた。裏筋同士が擦れ合って思わず声を上げる。
「あっ、あ……っ、だめ、もう出る……っ」
俺が達すると、北口も遅れて射精した。腹が白く汚れる。北口はそれを指に絡めると、後ろに手を回した。
「あっ、待ってくださ……っ」
俺の制止を無視して、北口は指を挿入する。久しぶりの感覚に俺は声を上げた。
「んッ、あ……っ」
北口はゆっくりと中をかき混ぜる。弱い部分を責め立てられて、俺は再び達しそうになった。
「まだ我慢しろよ?」
北口は指を抜いて俺を上に跨がらせた。
「っ、なにして……」
「俺の欲しいんだろ?」
腰振ってみろよ、と北口は囁いた。俺は涙目でそれを挿れていった。
「ん、あ……ッ」
何とか全部収めると、俺は北口にすがるようにして腰を振った。
「はぁ、あッ、んっ」
俺は気持ちいいところを探すように、腰を前後に揺らした。中が擦れて体が熱くなる。それは北口も同じようだった。
「んっ……、お前上手いな」
こんな状況でも嬉しくなってしまった。北口の腹に手をついて上下に跳ねる。
「っ、は……」
思わず、といった風に北口は吐息を漏らした。俺は更に激しく動く。結合部から卑猥な音が漏れる。俺は夢中になって快楽を追った。
「やば、イキそ……」
切羽詰まった声で言われて、俺は後ろを締め付けた。次の瞬間、下から思い切り突かれる。
「ひっ、あ……っ!?」
突然の刺激に頭が真っ白になる。俺はそのまま達してしまった。
「く……ッ」
熱いものが奥に注がれる。北口は息を整えながら俺の身体を持ち上げると、自身を引き抜いた。
「はあっ、あっ……」
俺は荒い呼吸を繰り返した。北口はティッシュを取って俺の尻を拭う。その感触にさえ感じてしまいそうだった。
「なに、足りない?」
耳元で囁かれて俺はびくりと震えた。
「でももう体力残ってねえわ。悪いな」
シャワー浴びるか、と北口は立ち上がった。
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