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第2話 サークル活動?

天体観測サークル 現在メンバーは五人 犬塚 猫田 4回生サークル長の馬渕香澄(まぶちかすみ) 同じく4回生 熊田勇(くまだゆう) 3回生橋間絢兎(はしまあやと) 活動は不定期で参加は任意 集まる時はだいたい馬渕の発案で キャンプに行ってバーベキューして夜に天体観測したり たまにある星空観察イベントのお手伝いをしたり 頻度はそんなに高くはない そもそも各々好き勝手やっている節があるので 集まることの方が稀 天体観測サークル、彗ちゃんを追いかけて所属し一年ほどたった メンバーは5人なのだが全員が顔を合わせたのは数える程度だと思う まぁ俺は彗ちゃんといられればそれでいいから 彗ちゃんが何かするって言う時に一緒についていっていることが多いかな もっぱらキャンプがメインなので、この一年でアウトドアの知識は少し会得した、つもり 色々と道具も揃えたしね!テントは大きいの買ったんだけど、彗ちゃんは一向に一緒に寝てはくれない… 昔は一緒にお風呂に入って、そのまま一緒の布団で寝てたのに… キャンプ地の特集が組まれている雑誌をめくっている彗ちゃんをじぃと見つめる 「ねぇ、彗ちゃん。次はどこにキャンプに行くの?」 「ついてこなくていい」 即答 こちらを見もせずに冷たくあしらわれる 「えー!やだやだ!ついてく! それに彗ちゃんだってオレの作った料理いつも美味しそうに食べてるじゃん!」 そう、この一年で俺はアウトドア飯なるものを学んだのだ 彗ちゃんについて行く口実にもなるし、胃袋を掴むと言う大いなる目的もある 「うるさい! あれは、ほら、あれだよ。せっかく作ってくれたんだから勿体無いし…まぁ、旨いけど」 「ほら!やっぱりオレも行った方がいいじゃん!彗ちゃんの好きなもの作るからさ」 「くっ…邪魔すんなよ。あと!テントは絶対別々だからな!」 「えーー、そろそろいいじゃーん。一緒に駄弁りながら夜更かししようよー」 「やらない」 結構胃袋は掴みかけてると思うんだけどなぁ 一緒のテントでおやすみ作戦は夢のまた夢みたいだ いいじゃん。よくない。のやりとりを繰り返していると ガラッとサークル室の扉が開いた 「おーす!相変わらずお前らはニコイチだな、さすが仲良しコンビ」 「へへーそうっすかねぇ。でへへ。」 「仲良くはないです。馬渕先輩。珍しいですね。あまり大学には来てないのかと思ってました。」 単位もほぼ取り終わってますよね?と彗ちゃんが言う 「あーまぁ今は週二回きてるだけだな。 ってそれよりも!だ!天体観測サークルの初の飲み会を開催することにした!!!」 「なぜ今更」 「なぜって、猫田。それはな、犬塚の歓迎会をしようと思ったからだ!」 「それこそ、よりなぜ今更?感が拭えないんですけど」 ガチャと扉が開く 「それはこの阿呆が昨日思いついちゃったからだよ」 「あれ、熊田先輩も来てたんすね」 空いた扉からぬっと熊田先輩がでてきた 「あーいつもの思いつきですか…」 「そういうこと」 「え、ダメだったか?」 「いや!オレはめっちゃ嬉しいっす!」 「だろだろー?じゃあ決まりだな!あとは橋間を誘って、と」 「橋間なら誘っといたよ。予定次第だけど行くってさ」 「おおー!流石は勇!仕事が早いな」 「えっと、これは俺も参加の流れ、になってるよなぁ」 「彗ちゃんも行こうよ!オレは一緒がいい!」 「あーー、はいはい。行くよ。 珍しくみんな揃うのに行かないわけにはいかない、ですもんね」 「まぁ、任意だけど、居てくれると助かるよ。こいつの相手を1人でするのは骨が折れるから」 「むっ、そんなことはないぞ!俺はいつも節度を持って」 「嘘つけ、一緒に飲んだらいつもベロンベロンになってるくせに。 家まで送ってるの誰だと思ってるんだか…」 「ん゛んっ! ま、まぁ!そう言うことだから週末予定空けといてくれ!」 「はーい!」「はぁ」 用件を伝えるだけ伝えて先輩たちは帰っていった 歓迎会かぁ まさかやってもらえるなんて思ってなかったからわくわくする そういえば、お酒飲める年齢になったわけだけど飲み会って初めてかも 「あれ、彗ちゃんってお酒飲めるの?」 「さぁ?どうだろう。 自分から進んで呑んだりはしないからな 親はどっちも強くはないはずだけど」 もしや!これは!飲み会で酔っ払い彗ちゃんに出逢えるのでは?!?! とろんとして赤らんだ顔の彗ちゃんを妄想してニヤニヤが止まらない 「ふへへ。飲み会、楽しみだね!」 「何考えてんだか、知らんけどその顔やめろ。キモい」 「ひどっ!」 なんにせよ、当日は彗ちゃんの近くの席を陣取らないと!

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