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第2話

【見知らぬ家】  鎖の音がうるさい。火傷だらけの足に付けられた枷は、まるで罪人のそれだ。  しかし豪奢な服も目の前で跪き手を組む人々も、罪人には似つかわしくない。 「ああ、どうか祝福を」  依存的な瞳。整然と並ぶ男が、女が、子どもが、老人が、同じ目で俺を見る。病に蝕まれた身体を引きずりながら。  可哀想に。  フケだらけの髪を手のひらでほぐし、そのまま首、胸、腹、脚へと。触れたそばから瑞々しさを取り戻す肌を見、人々は歓喜し、時に泣き出す。  俺が見る夢はいつもこれ。  退屈な、夢。  目覚めは最悪だった。  清潔なシーツ、柔らかく温かい毛布、甘く香ばしい朝食の香り。かつて享受したあの幸せな朝そのものの中で、 「おはよう、エマ」  それをぶち壊した男が、立っていた。 「朝食を用意したんだ。一緒に食べよう」 「……どういう、つもりだよ」  身体を起こせば、そこらじゅうが悲鳴を上げる。あの痛みと恐怖を嫌でも思い出しちまって、その原因から遠ざかるみたいにベッドの隅へ。俺の挙動は見知らぬ家に連れてこられた野良猫のそれだった。 「ここはどこだ」 「お前の家だ」  そんなわけあるか。明らかに火葬隊の寮ではない景色をチラ見して、しかし否定は逆上を招くと知っていたので言葉を飲み込む。 「兄貴は、どうなった」  無言。笑みを潜め、すう、と赤い目で俺を見下ろしたそいつに、警戒信号が鳴る。咄嗟にホルスターから銃を抜こうとするが──からっぽだ。  それどころか弾も短剣も俺は何一つ身に付けておらず、急に、怖くなった。 「……お前が気にすることじゃない」 「どこに、いる」 「それを知ってどうするんだ?」  ため息と共に、眉を寄せたそいつがベットに乗り上げる。二人分の重みでベッドの底がぎしりと軋んだ。 「俺がいるのに」  大きな手のひらがするりと俺の頬を撫でる。力こそ優しいが、俺が顔を背けることを許さないと言わんばかりの蹂躙者の手付きだ。唇を何度かなぞった親指は、やがて口の端を無理やり持ち上げた。 「そんな浮かない顔はやめてくれ。いつもみたいに笑って、おはようと言ってくれ。なあ、なあエマ……」  長いまつ毛が、切なげに震える。見知らぬ場所に突然連れてこられた俺よりも、何故かこいつの方が泣きそうな顔をしていた。  でもその顔を向けられるべきなのは、俺じゃない。 「俺は……エマじゃ、ない。人違いだ」 「違わない。忘れているだけだ」  額を合わせるように近付いて、二つの優美な赤色が俺の目を覗き込む。 「目を閉じるな」 「……」 「なあエマ。何も酷いことをしたいわけじゃない。ただ……元に、戻すだけだ」  頭の中をぐちゃぐちゃに掻き回すことは、彼にとって酷いことではないらしい。首を噛んで、無理やり言うことを聞かせようとすることも。 「ん、ァっ、あ……ぅ」  場所のせいか姿勢のせいか、それともこの快楽のせいか。情事を想起しちまった俺はほとんど条件反射でその背に手を回してしがみつき、いつもそうするみたいに甘ったるい声を上げた。 「きもち、ぃ……っ。すき、っすき……」  相手のご機嫌とりのためのそれは、いつもなら場を盛り上げるはずだった。しかし肩を掴んだ両腕は俺を引き剥がし──それきりぴくりとも動かない。  おそるおそる目を開ければ、ゆだったタコみたいに顔を赤く染めたマグナスが視線を右往左往させていた。ほんの一瞬視線が合って、逸らされる。そうして蚊が鳴くみたいに小さな声で、 「ま、まだ朝だぞ……」  俯いた拍子にさらりと流れた黒髪の隙間から、真っ赤な耳が見える。こいつ、まさか……。 「童貞……」  思わず口から漏れた。だって、信じられない。吸血鬼であるこいつが何歳かは定かではないが、若くても二十代後半の見た目で、この顔で、男で、それで。 「童貞……?」 「二度も言うな……」  どこも怪我をしていないのに沸騰した音が聞こえてきそうなそいつに、すっかり気が抜けちまった。  数秒か数分か、気まずい無言が流れて……先に口を開いたのは、俺だった。 「え、と……朝飯、食う?」 「……お前が変なことをするからパンケーキが焦げた」 「俺のせいかよ」  木目が綺麗な手作りテーブルに肘を付いて、暖炉の中から分厚いパンケーキを取り出したマグナスを眺める。監禁なんて大胆な真似するくせに、パンケーキをちょぴっと焦がしたくらいで眉を下げる繊細さを持っているこいつのことが、よく分からなかった。  よく分からないと言えばこの場所のこともだ。はめ殺しの細い窓の外には、一面の白い森が広がっている。 「つーか。なあ外、あれ雪? ……マジでどこだよここ」  雪が降っている時点で少なくともここはノッドではないのだろう。ノッドから出たことのない俺にとって、分かるのはそれだけだった。 「……ホワイトフォレストの北だ」 「ほゎ、ッ、え、は?」  思いがけず素っ頓狂な声が出る。ホワイトフォレストといえばノッドの対極、国の最北部だ。ただでさえ縦に長いりんごの芯みたいなこの国を……こいつは縦断したのか?  俺を抱えて、たぶん、徒歩で? 「俺……もしかしてまるまる数日寝てた……?」 「いいや。まだ半日ほどだ」  化け物かよ。喉まで出かかった言葉を飲み込んで、代わりに質問を吐く。 「……なんでこんな辺鄙なとこに?」 「最初に言ったろう。ここがお前の家だからだ」  常識的に考えて、ホワイトフォレストなんて大森林に棲みつくような物好きはいない。しかし事実としてここに生活感のある建物がある以上、こいつの話は本当なのだろう。  間違っているのは、俺がエマであるという前提だけだ。 「……あの大司教は、ここにはいないのか?」 「いない。あいつは忙しいんだ」 「お前は暇なの?」 「昨夜やっと暇になった」  マグナスは対面の椅子に座り、柔らかなパンケーキを真ん中で切り分ける。ふっくらとした黄金色の半月の上には、ご丁寧にバターが置かれていた。 「お前を見つけたからな」  これからは余生だと、彼は笑った。  化け物とは思えない柔らかい微笑みだった。見れば両手に持ったカトラリーの扱いも上品で、これまた化け物らしくない。そもそもパンケーキなんて焼いて食ってる時点で、そうだ。  吸血鬼にとっての"食事"というものは、人間の血以外にあり得ないのだから。 「……それ。味、すんの?」 「しない」 「そりゃ……もったいないな」  あまじょっぱいバターが沁みたスポンジは、舌が蕩けるほど美味いのに。 「味はしなくとも、誰かとこうして食事を囲むのは楽しいだろう」  まるで人間みたいなことを言う。人間みたいな顔で、人間みたいな所作で。マグナスは今までに見てきたどの吸血鬼よりも化け物じみた力を持っているのに、今までに見たどんな吸血鬼より──人間みたいだった。  彼を見ていると、吸血鬼も元は普通の人間なのだと嫌でも意識させられる。赤い瞳も鋭い牙も、明らかに人間のそれではないというのに。 「それにこうしていないと人であったことを忘れる。お前と共に過ごした、あの頃の俺を」 「ふぅん」 「お前は忘れてしまったようだがな」  何も覚えていない自分を責められたような気がして思わずフォークを持つ手を止めるが、次の瞬間には口に放り入れたパンケーキを咀嚼し、飲み込む。 「……だからぁ、別人なんだって。お前が探してるエマは、きっと別のどっかにいるよ」  だから家に帰してくれ。そう言えば、マグナスはゆるゆると首を横に振った。 「まあ……覚えていないのも無理もない。あれから六百年も経ったんだ」 「ろっぴゃくねん」  聞き間違いかと思って復唱するが、マグナスは訂正することなく頷いた。  この話は明らかにおかしい。マグナスがエマとかいう人物と過ごしていたのが六百年前だというのなら、当時生まれてすらいない俺がエマのはずがなかった。 「ああ。土産も話も……六百年分、ある」 「規模がデカすぎてわかんねぇよ……」 「分かるさ」  形の良い唇から紡がれるそれは甘やかにとろけ、まるで寝物語でも語るみたいに穏やかで。 「俺たちはこれから悠久を生きるのだから」  自分がエマでないことを申し訳なく思っちまうほどに、幸せを煮詰めたみたいな声をしていた。  半日経てば、ここでの生活にも慣れた。  元々、人や場所に慣れるのは得意だ。そうしないと生きられない環境だった"おかげ"だろう。  吸血鬼の根城となったこのちゃちな教会は、たったの半日で実にさまざまな知識を与えてくれた。電気が通ってない場所での過ごし方だとか、雪室の冷たさだとか。それから効率の良い火の付け方、あとはオルガンの弾き方なんかを。……そして中でも特に重要なのが、マグナスを怒らせる行動のパターンだった。  手首にできたアザをさする。これは、その勉強代だ。 「また外を見ているのか」  結露で曇った窓を眺める俺に、そいつは警告のように声をかける。 「もう手を伸ばしたりするなよ」 「分かってる」  どれだけ人間らしくともマグナスは結局は吸血鬼で、日光の下には出られない。だから、俺が光に近寄ることを許さなかった。  マグナスはとにかく、俺が自分の手の届かない場所に行く、逃げるという行為に敏感だった。反対にそれ以外のことに関してはかなり寛容なので、余計にそれが際立つ。窓の水滴を拭おうとした俺の腕をちぎる勢いで引いたそいつに文句を言ってやりたかったが、その顔があまりに憔悴して見えたから……俺は、何も言わずにその胸に抱かれた。分厚いそこからは心臓の音が一切聞こえなかったが、きっとこいつが人間だったらこれ以上ないくらい激しく鼓動したのだろう。 「……いっそ塞いじまえば?」 「ここから見える景色が好きだったんだ」 「ふぅん」 「お前が」  マグナスは棒の先に布をくっ付けたものをガラスへ伸ばし、キュ、と音を立てて上から下へ。水滴が拭われたぴかぴかの窓は、幻想みたいな白い森の解像度を上げた。 「お前はよくここから外を見ていた」  思い出したようにくつくつと笑い、布の角で窓の隅に文字を書く。……逆さ文字だ。 「"キッシュ"?」 「俺が外で雪遊びをしているとな、ここに昼食を書いていくれたんだ。それを見てここに戻ると、もうテーブルには料理が並んでいる」  棒を立てかけて、テーブルより小さく屈む。次にマグナスが立ち上がると、その手にはさっきまでなかった黒い鍋。黄色い生地からはふわりと香ばしさが香って、正直者の腹がぐうと鳴った。 「こんな風にな」 「洒落たことしてたんだな」 「お前はいつも、俺を喜ばせようとしていた」  実際嬉しかったのだろう。弾んだ声色も弧を描いた瞳も、過去の幸福を雄弁に語っている。たかが半日、されど半日。俺はこの吸血鬼が最初の印象よりずっと穏やかで柔らかい奴なのだと理解し始めていた。  ……馬鹿げている。あのイカれた教会と関わりがある上に、こいつはきっと両親の仇だというのに。  しかしこいつと過ごせば過ごすほどに、一瞬で死体を二つ積み上げた残酷な吸血鬼の影は掠れていき──  翌日には、こいつが普通の飯を食うことに違和感を感じなくなっていた。 「寝相が悪い」  日付が変わって最初に聞いた言葉が、これだ。身に覚えはあった。とはいえ実際のところ悪かったのは俺の寝相ではなく、こいつの力加減の方だ。夜中に何度も彼の腕から逃れようと一晩中格闘した結果が、彼の言う寝相の悪さの正体だった。  "寝ている間に逃げよう作戦"は、俺を抱き枕にして眠ったマグナスによって失敗に終わった。  だから今なお、俺は彼の隣にいる。フライパンの上でジュウジュウと音を立てるベーコンを横から一枚掻っ攫って、口の中へ放り込む。 「次からリビングで寝よっか?」 「……逃げる気だろう」 「信用ないな」  じっとりとした視線に肩をすくめる。これでは今夜も離してもらえそうにない。  一睡もしていない頭で、プランを練る。俺の知る限りこの小さな教会の出入り口は礼拝堂の一つだけ。当然そこはマグナスの警戒も強く、礼拝堂にいる間彼は俺にべったりだった。俺が少しでも玄関に近づこうものなら、また手首にアザを増やされるだろう。  夜になると彼は星を見せに俺を外へと連れ出すが、それでも彼の目の前で飛び出して逃げ切れる自信はない。  いかに気付かれずにここを出るか。脱走の肝はそれだった。  しかし残念なことに、今の所彼に隙が生じるのは寝ている時だけだ。思考の末、俺は売春時代によくやっていた手口を使うことにした。  酔い潰してベッドに放り込もう。  きっと上手くいく。なんたってお酒の力は常に偉大なので。  果たして吸血鬼にアルコールが効くのかという懸念は、目の前でだらしない笑みを浮かべる男によって払拭された。  酒の入ったマグナスは饒舌だった。  夕食が片付けられたテーブルにお行儀悪く肘をついて、呂律の周りきっていない口ぶりでむにゃむにゃと何か言っている。 「風邪を引いた日や酔い潰れた日はな、お前がいつもより世話を焼いてくれるから……少し、得をした気分になる」 「へえ。じゃあ俺も焼いてやるからさ、もっと飲めよ」  空いたグラスに何杯目かになる濃い赤い液体を注いでやれば、一本めのワインボトルがからになった。 「マグナァス、二本目開けていい?」 「ん……」  吐息のようなそれを承諾ととらえ、ポン、と小気味良い音を立てて二本目のコルクを外す。 「乾杯」  グラスを軽くマグナスへと向けて飲み干すと、マグナスもまたちびちびとグラスに口をつけた。  俺が酒を飲むのはいつだって、ままならない現実の悲しみを折半するため。相手の懐に入るため。酔い潰して利益を啜るため。今だって、そうだ。でも。  そんなこと関係なしにまた飲みたいと思う程度に、舌先にほんのり甘みを残す酒も、それよりもっと甘い声を出す目の前の男も気に入りつつあった。 「ふは、うめえ……」 「そうだろう。たくさん買ったから……好きなだけ、のんでいい」  買った、と言うからにはこの酒はここを離れた後でも手に入るのだろう。地上の神の教会から兄貴を助け出した後にお祝いとして二人で飲み明かすつもりで、唇を舐めながら尋ねた。 「どこで買ったんだ?」 「んん? ふふ……これはな、レゾミリアで買ったんだ。なあエマ、次はいっしょに行こう。あの街は夜でも店があいているんだ。……おれたちでも街の空気をたのしめる」  危機感のない街だ。吸血鬼が跋扈するこの国で夜に店を開けているなんて正気じゃない。  せっかく吸血鬼には"拒絶に弱い"というありがたい性質があるのに、それを活用しないなんて。夜は鍵を閉めて「NOヴァンパイア」の張り紙を貼り、来訪者を全て無視する。それがこの国で安全に生きるための不文律と言ってもいい。 「なんつーか……大丈夫なのかその街。あの辺外国人多いんだろ? この国の暗黙のルールみたいなモンを知らないのか?」 「いいや」  マグナスはゆっくり首を横に振ると、ワインで潤った口で穏やかに語った。 「あのまちは吸血鬼と人間が共存しているんだ」 「は」 「火葬隊もいないから……おれたちも、けいかいする必要がない。……いい街だろう?」  共存だって? それに火葬隊が、いない? どういうことだ。どの街にも一つは警察署があるように、火葬隊の支部も必ず一つはあるはずだ。  放棄されているのか、それとも……本部が共存を黙認している? 「それ、俺に言って良かったのか?」  俺も火葬隊だと暗に言ったつもりだったが、マグナスは首をこてんと傾げるだけだった。たぶん、彼の中で火葬隊とエマが繋がらないのだろう。俺を見る目は平時よりさらに熱っぽく、彼がかつてエマに向けていた視線そのもののように思えた。 「なあエマ……ふつうの人間みたいなことを、しよう。これからたくさん……一緒に……」  長いまつ毛が赤の瞳を隠していく。目元は緩み、頬は赤く染まっている。眠気に抗うように目を擦るその様は、どこか幼い。 「寝室行くか?」 「あ……待ってくれ、まだ今日のぶんを書いてない」  天井を見上げたマグナスが、ゆっくりと立ち上がる。覚束ない足取りでふらふら向かった先は、物置き部屋だ。 「お前も書いたほうが……いい」 「何を?」 「日記だ。……俺たちは、忘れてしまう、から……」  横に置かれていた梯子を抱えようとして、バランスを崩したのか音を立てて巨躯が倒れる。だいぶ重い音だった。人だったら骨の一本か二本折れててもおかしくないような。 「ッ、おいおい……大丈夫かよ……?」  こんなになるまで飲ませたことを棚に上げて、倒れ伏した男を抱き起こす。俺の心配をよそにそいつはくつくつ笑って、頬のあたりに触れるだけのキスをした。  すぐに離れた唇はゆるりと笑みを溢し、楽しそうに開く。 「このことも、書く」 「……後で見返して恥ずかしくなるぞ」 「いいんだ。……幸せなことは、書いておきたい」  忘れたくないんだ。彼は最後にそれだけ言うと、ついに目を瞑った。  俺はお優しいエマじゃないけどこいつをこのまま冷たい床に放置するのはちょっとだけ可哀想に思って、肩を抱いて立ち上がらせると寝室まで引きずった。  魂の重さは二十一グラムというが、今肩にかかっている質量は明らかに苺一つ分なんてかわいいものではない。やっとのことでその巨体をベッドに下ろし一仕事終えた風に息を吐いて背を向けると、「エマ」と小さな呟きが聞こえた。  赤ん坊を起こしちまった心地で振り返る。ぐずりの気配を感じたが、でっけえイケメンの赤ん坊はむにゃむにゃ何か言うだけだった。 「寝言かよ……」  ほっと息を吐いて、男の寝顔を見下ろす。整ったツラは赤く、幸せそうな笑みを浮かべて布団に頬擦りしている。どうやらそれが今夜のエマらしい。太い腕に抱かれた布団は人間で言うところの背骨が折れていた。  可愛い。  最初に浮かんだのはそれだった。しかしどう考えても六百歳の吸血鬼それも男に付ける形容詞ではないことに気付いて、頭を振った。ぐわん、と脳が揺れる。俺も酔っているのかもしれない。

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