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第4話※フェラ
「こ、この俺様のことを、お、お前……などと……貴様ァッ、人間ふぜいが易々と呼んでよい呼称ではないわ!」
「じゃあなんだ? なんて呼べば良いんですかエロ悪魔様? またあの魔法とやらで俺を黙らせてみます?」
「……他の魔法……いや呪いを知らぬようだな。貴様にはどれだけ子種を溜めていても一生射精できなくなり悶絶の末に心身を病む、世界一滑稽な呪縛魔法でもかけてやるか」
「ひっ……あ、いや、それは……す、すいません……」
「……フン」
夢魔は苛立たしげに鼻を鳴らした。
正直、彼の低い声で言われると何が真で何が嘘かわからずだいぶ怖い。
そんなのにその場のノリで軽口を叩いた俺も大概だけど。
「しかし……こうして話してみると貴様、なかなか面白いではないか。俺様に舐めた口を叩きおって。そんな奴は見たことがない」
「うっ……ほ、ほんとにすいません……殺さないでください……」
「殺す? まさか。俺様はインキュバスで、貴様の精液を搾り取りに来たのだぞ?」
「で、でも俺、ノンケ……そう、女しか興味ないんです。いくらインキュバスだからって勃つ訳がない……」
「ほおぉ……? これでも、か?」
そう言って、夢魔は何やら自身の唾液を俺のチンポの先端に擦りつけて爪の長い指の腹で撫でた。
じわじわ、っとそこだけが温かくなる。まるで亀頭責めされてるみたいだ。
「貴様の弱いところは全部見て知っている……ここだな?」
「くはっ……!!」
今のはなんだ?
彼は余裕の笑みで撫でているだけなのに、雁首全体を包み込まれたみたいだ。
先っぽだけがジンジンする。萎びていたのに勃ってきた。
情けなくも、もう我慢汁も漏れ出てきている。
「我慢せずともよいのだぞ?」
「ぁッ……これ、何なんですか……これも、魔法……?」
「まあそうだな。液体を媚薬のように変えている。俺様の唾液と貴様のカウパーが混じり合って……ああ……なんと気持ち良さそうなことか」
うっとり言って顔を俺の股間に近付けた夢魔は、長い黒髪を耳にかけて、あろうことか熱くなり始めたチンポを平気で口に含んだ。
「うあぁっ! 熱っ……えっ、えぇっ!? 何やってるんですかぁっ!?」
「どう見える? ……じゅるるッ」
挑発的に啜られると、夢魔の口の中だというのに息子はどんどん膨らんでいく。
そ、そりゃあ夢魔が本当に実在したとして、目的くらいわかる。
わかるけど……。
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