相手優位の体位だけど、まあ確かに初めての俺では上手くできない可能性もあるし……正直もっとしてほしい。 　もっともっと、初めてのセックスを感じてみたい……。 「うっ、ううッ、ぁ、ど、しよ、もうイキそ……イキそうですっ、メアさんっ！」 「このまま出せばよいではないか」 「でもっ、それじゃメアさんに中出し……」 「俺様はそれが目的だと忘れてはいないか？」 　メアさんの方も、心なしか楽しそうに舌舐めずりをして、早くイケと言わんばかりに腰の動きを大胆なものにする。 　パンパンとリズミカルに下半身を打ち付ける音が鳴り響いて、俺は精一杯我慢しようとするけど、メアさんのテクには一向に敵いやしない。 「ぁッ、くぁっ、あぁぁ゛～～ッ！！」 　情けない声を上げながら、メアさんの中に一滴残らず射精してしまった……。 　ああ……筆下ろしをメアさんに、男にやられた……。 「はぁっ……はぁっ……はあぁ……」 「フッ……初体験はどうであった？」 「ど、どうも何も……お、お尻の穴ですよ……こんなの初体験にカウントしませんって……」 「俺様にはそれでも死ぬほど感じていたように見えたがな。それに……おや？　俺様の中でまた勃起しておる」 「えっ……？　あっ、いや、これは……メアさんが魔法をかけたから！」 「いちいち御託を並べるな！」 　言い訳ばかりの俺にうんざりとしたメアさんが、また腰の動きを再開する。 　抽送されるたび、俺の出した精液が溢れ出てゴポゴポいってる。 「うっ、ちょ、待ってっ、今イッたばっかだから！　やめ……て……！」 「やめて、だと？」 「やめて……くださいっ！　お願いします、メアさん、少し休ませ……」 「だが琢朗のものはまた射精しそうだぞ？　ドクドクと脈打っているのが自分でもわかるだろう？　抵抗などせず、とっとと俺様に身を委ねてしまえ」 「でもっ……でも、でも……うううっ！」 　二回目の射精は思ったよりも早くやって来た。 　感度が上がりすぎているからなのと、メアさんの責め方がものすごいから、両方あると思う。 「ほうら……貴様はこうして俺様に精をぶち撒けていればよいのだ。簡単であろう？　何故痩せ我慢をする」 「それはっ……お、俺にも男のプライドってもんがあるんですよ！　こんな風に一方的に搾取されるなんて、惨めで……」 「貴様に似合いの姿ではないか。惨めで、愚かで、臆病で、一人では何もできない哀れにもほどがある男」 　失礼だしムカつくことを言われているはずなのに、メアさんの男を誘うようなバリトンボイスに背筋がぞくぞくしてしまう。