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第12話※受優位

 俺は決してマゾヒストではない……けど、もっと罵ってほしいような、このままやめてくれと叫び狂ってもやめてもらえない快楽地獄に堕としてほしいような、そんな気さえ起こる。  違う。こんな気持ちになるのは、そう、彼が悪魔だからだ。  人の身体を、心を弄ぶのがただ単に上手いのだ。 「ほう? 強気な物言いのくせに、もう三回も俺様の中に出しているのに気付いていないのか? それにまた硬く熱くなっているぞ。ずいぶんペースが早いのだな」  こうなったら俺の方から動いてやりたい……そう思ったのもつかの間、俺の怒りを悟ったか、メアさんは四肢の力も奪ってきた。  あの金縛り状態が再び、だ。  それなのに股間だけがひどく熱くて汁ドロドロで、一人ではどうしようもない。  彼の肛内の壁さえも絡み付いてきて離さない。  もはや今夜は全部メアさんのせいにしてしまえ。  俺は悪くない。  メアさんが勝手に艶かしく動くから。  エロいから。  魔法かけられてるから。  全部仕方ないんだ。 「わ、わかりましたよ……メアさんが満足するまで付き合えばいいんでしょ、付き合えば! うっ……四回目……イク……メアさんの中に全部出すっ!」 「威勢が良くなったではないか。そうだ、その意気だ……貴様の精嚢が空っぽになるほど搾ってやるわ。さあイケ! 出し尽くせ!」  もう動かれても何もされなくても、ザーメンシャワーが止まらない。  メアさんのお腹の中、今どのくらい俺のものが入ってるんだろう。  俺のチンポ、どのくらい興奮して膨張してるんだろう。  もちろんセックスでの射精なんてのはオナニーでは挑戦したことのない域にあって、メアさんが腰を上下するたび俺の方が女の子みたいに喘いでしまう。 「フフッ……愛い奴だな、琢朗。猫のように鳴きおって。そんなに気持ちが良いのか……そうだ、きちんと理性を保てるよう、イクたびに何度目か声に出してもらおうか」 「へ……?」  既にへろへろで頭がぼんやりしている俺を、メアさんは軽く平手で打った。  素面に戻させる為だろう。 「次は五回目だ。いいな」 「ごかい……俺っ、もうそんなに……」 「まさか片手で終わるとでも? まだまだ序の口だろうが」 「ひッ……! あ、うぁあ、イキますっ……! 五回目、メアさんの中に五回目の精子ぶっかけます……!」 「よしよし……このまま計算し続けろ。いいな?」  もはや何が何だかわからなかったけど、彼の言いなりに頷くしかない。  ものすごくキツい体育会系の部活かのように、俺は一晩中文字通り「扱かれる」ことになったのだった。  あ……でも、デカいならぬメガトン級チンポのメアさんに俺の逸物を褒めてもらったのは、なんだか柄にもなく、嬉しかったかな。  こんな男の自尊心だけの話、実に奇妙だけれど。

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