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開幕 10

 男の不平は止まらない なのに、だ。  ほとんど寝てるだけの役立たず達にご奉仕してやらねばならないのだ。   しかもこいつらは金持ちだ。   働いても働いても、ひと月こいつらに使われる金額を手にすることもない。  実にバカバカしい。  本当にバカバカしい。  生きて懸命に働いているオレは何だって言うんだ?  男は世話している「役立たず」達が大嫌いだった。  もちろん金持ち達も大嫌いだったし、人員も追加してくれない上に給料もあげてくれないくせに、良い車に乗ってたまに顔を出す理事長は一番嫌いだった。       だから彼を犯すのはちょっとした憂さ晴らしでもあった。  まあ彼は金持ちでもないし、この上もなく酷い過去なのは間違いない。  男のやりきれなさも彼のせいではない。    でも、いつも踏みつけにされてるのだから、自分だって誰かを踏みつけてもいいはすだ。  男はそうおもっていた。  大体、たくさんの人間を踏みつけてる金持ちは大手を振って歩いてるんだ。  オレが役立たずの身体を使ってやって何が悪い?  ソイツも喜んでるんだしな。  ちゃんとイカせてやってるんだ。  飲ませた後、キチンとあのオナホの前も扱いて出してやる。  自分じゃオナニーも出来ないヤツへの大サービスだ。  男はお気に入りの玩具で楽しむため、慌てて浴室へと帰ってきた。  もう痛いくらいに勃起していた。  セックスはいい。  何もかも忘れて楽しめる。  ズボンをずりおろしながら、扉を明けた。    そこには先客がいた。  すらりとした背の高い男。  どこか見覚えのあるパジャマを着て彼を見下ろしていた。  男が散々犯した彼を。  彼の身体がマットの上で蠢いた。  後ろの穴から精液を零した彼は、腹にも精液をまぶされている。  腹のは彼の精液で、自分のではない、そう言い訳したくなった。  そんな言い訳意味もないのに。  室内にいたソイツは振り返り、ズボンを引きずりおろして飛び出した男の性器をぽかんと見つめた。  言い訳のしようもないくらい勃起したそれをを  真っ青になる。   ・・・見つかった。  見つかってしまった・・・

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