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恋 7

 だから・・・。  拒否出来なかった。  今日だけは。  僕の沈黙を了承ととり、ガキは両肩に僕の脚を担いで、僕の尻を押し広げそこに顔をうずめた。    僕は必死でシーツを手繰り寄せ、ガキの舌がそこに触れるまえにシーツを噛み締めた。  小さな笑い声がした。  脚の間からガキがそんな僕を見て笑うのが見えた。  ガキの目がそんなにも優しくなかったら、僕はガキの首をはねてしまって、後悔したかもしれない。     でも、ガキが愛しそうに笑うから。  許してやった。  舐めることも。  暖かで優しい舌が触れた。   舌先がすぼまったそこを開くようになぞっていく。  その感触に身体がはねた。  シーツをかみしめ、鷲掴みにして、声を必死で殺す。  でも、優しくて心地良くて、もっとされたくて。  言葉よりも傷に快楽は届いた。    乾いた砂に水が沁みるように。  ガキはそこで僕を慰めはじめた。  優しく。  優しく。   舐められた。  唾液を流しこまれ、指で広げられた。  優しく中から指で高められ、登場に性器も擦られ、射精した。  唇に性器を咥えられ、扱かれ飲まれもした。    荒々しさや性急さはなく、ただただ優しく扱われた。  怖くなる程追い詰めないで、優しく解放するように導かれた。  ガキは僕を優先していた。  自分の快感など二の次なのだ。  僕はシーツか噛み締め声を殺し、でも腰を振りその指を求めた。     ガキの舌に蕩けた。    言葉には出さず、でも、見つめる目で、震える身体で、反るつま先でガキを求めた。    愛しげに、でも、耐えるように、ガキはひたすら優しく僕にその指や舌で奉仕する。    ガキが限界なのは僕にだってわかった。  僕なら僕の好きな時に、好きなだけガキに突っ込み、突いて、かき混ぜるのに。  ガキはそうしなかった。  だから、ガキが濡れそぼった、熱くて堅いそれを穴に当てて困ったような顔をしたとき、僕は何も言わなかった。  挿れてくれ、とは絶対に言えない。  でも、挿れるな、とも僕には言えなかった。   穴はひくついていたし、中は疼いていて、奥はガキの精液で濡らされたがっていた。    だから黙って顔を背けた。   ガキは余計なことは何も言わないで、ただ嬉しそうに笑った。  ガキは僕の髪を優しく撫でた。  脚が押し広げられた。  咥えてたシーツが取られ、頬や唇に何度か啄むようなキスをされた。    僕はシーツを戻して欲しくて、首をふる。  あれがないと、声が出てしまう。  返せ。  言葉にはしないで、僕は身悶える。    ガキの指が二本、唇を何度かなでて、ゆっくりと口の中に入ってきた。  「噛んでいいよ。俺の指。声出さないように」  ガキは僕に囁き、指を口の中を愛撫するように動かした。  舌を撫でられ、敏感な口蓋をこすられ、僕は喘ぎそうになって指を噛んだ。  痛いはずなのに、ガキが本当に幸せそうに笑った。  そんなに嬉しいか?  そんなに?    僕はガキを見つめた。  ちょっと笑ってしまったかもしれない。   ガキは少し苦しそうに、泣きそうになった。  でも、やはり嬉しそうで。    掠れた声で「愛してる」と告げられた。  そして、ゆっくりと僕の中に入ってきた。  灼熱の氷の杭に貫かれる。    熱く甘いゼリーの中に潜り込むような甘い眩暈と、地面に叩きつけられるような快感。   広げられているのに、貫かれているのに、包み込むような、溶かされいるような。  みっちりと身体を埋められていく。  隙間なく。            

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