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追跡 4

 「これからどうするんだ?」  聞いてきたのはグズだった。   オレはもたれて寝ていたグズの裸の胸から身体を起こした。  「逃げる。とりあえずはな」  オレは答えた。  アイツは例によって昏睡に入り、助手席で寝ている。  ちょうど良かった。  見られたところで、あいつは動物の交尾以上の関心を持たないだろうが、オレとしてはアイツにシてるところを見られたくはないのだ。     オレはさっきまでグズを使って楽しんだ。  グズはセックスの最中にもう泣かなくなった。  「もう許して、許して」と泣きながらオレの中に射精する姿はかなり楽しかったので少し残念だ。  でも、今日みたいに食らいつくように挑まれるのはそれはそれで割と良かった。  「だけどこのままじゃ捕まる。オレらは素人だ。プロ一人の知識をいくらか手に入れたところで、全部が手に入ったわけじゃないしな。オレ達は脳をやられたら死ぬこともわかったし。今のままじゃすぐに捕まるし殺される」  さっきまでオレの中に入ってた、グズの性器を指先で扱いてやりながら言う。  グズが声を漏らすのが可愛い。  ちょっとは慣れてきたけど、まだまだだ。  グズが怒ったようにオレの首筋に吸い付いてきた。  オレはくすぐったさに笑い、グズの性器の先端の穴を指で擦ってやる。    「ヤバい・・・それ、ヤバい」  グズが喘ぐ。    ただ喘ぐだけじゃなく、俺の耳を齧ったりしてるのは成長だ。  気持ちいい。    「舐めてやろうか?」  オレは囁く。  「舐めて!!」  グズは嬉しそうに笑う。  グズの開いた脚の間にオレは顔をうずめた。  この車は大きなワンボックスだからシートを倒した後部座席はセックスするには問題のない広さだ。  そのために選んだ。  持ち主達はほとんどオレ達の胃の中だ。  食べきれない部分は海に捨てた。  今日、明日で通報はないだろう。  二人とも食べたから、夫婦がかえってこない相手を心配して警察に連絡することはないからだ。  二人仲良く喰われたからな。  オレはグズのを舐めてやる。  これ見よがしにいやらしく咥え、音を立てて舐めればグズは嬉しそうにオレの髪を撫でてくる。  グズは可愛い。  グズとやるのは嫌いじゃない。  バイブにも愛着は持てるもんだな。  オレはグズのを育てていく。  「で、捕まらないためにどうすん、の、あ、やばい・・・」  グズはのけぞりながら言った。  オレは思わず口からグズの性器を外した。  「話しを続けられるなんて随分余裕じゃないか」   オレはグズに向かって笑った。    「余裕、ねぇって・・・ああっ」  グズが必死てこらえる。  オレが再び、唇から喉まで使って扱いてやったからだ。  吸ったりもしてやる。    「待って・・・待って・・・でちゃう」  懸命に耐えている。  カッコつけたい男の子だから、早く出したくないわけだ。    ちょっとなめたけだけで出してた童貞だったくせに。   オレの口の中ではイキたくないグズはオレの頭を押しのけると、うなり声を上げながらオレを抱え上げた。  オレは大人しくされるがままになる。  倒し広げた後部座席にうつ伏せにされ、腰を持ち上げられる。  荒い息。  動物のようなうなり声。  オレは誘うように腰を振った。  グズは叫びながらオレを一気に貫いた。    「ぐっ、はあっ・・・、ああっ!!!」  オレも叫び声を上げた。    生きながら貫かれる熱さ。   引き裂かれる官能。   グズは乱暴に腰を打ちつける。  喰らわれる衝動。  苦痛が甘い。  オレの身体はとうの昔に苦痛を快楽に書き換えている。  でなければ耐えられなかったからだ。  化け物になった今でもこの身体は酷く抱かれることを好む。  いや、相手を喰い殺しながら、自分も貫かれることが好きなのだ。  でも、まぁ、グズは喰わない。  同じ「化け物仲間」なのは関係ない。  同じ化け物だからと言って連む必要はないし喰わない理由もない。  オレがグズをそうしない理由は一つ。  可愛いからだ。  グズが必死になって、最終的に俺に溺れて苦しむまでがオレにとってのセックスだ。  相手を支配し、痛みつけなきゃセックスなんて意味がない。  アイツを思ってする、恥ずかしいあの自慰や、グズを使ってアイツを思いながらするのは・・・それとは違って・・・。  アレは・・・大事なモノだ・・・。  でも、今は。      グズは狂ったようにオレをえぐる。  オレはそれを受け入れるためにさらに腰を振る。  「深く・・・突いて、ああっ!!もっと・・・もっと・・」  オレは欲しがった。  「エロいんだよ、あんた!!」  グズが怒ったように叫ぶ。  もっと怒れ。  もっと激しく突け!!  衝撃にのけぞり、悲鳴のような叫びに喉をからす。  オレの愛しい男はその少し前にある助手席で子供のように眠っている。  オレが汚らしく欲しがれば欲しがるほど、アイツは綺麗に見える。  綺麗な人。  綺麗な人。  オレとは違う。  「奥で出せ!!オレをよごして・・・めちゃくちゃ汚してしまえ!!」  オレは欲しがった。  一番奥で、汚して欲しかった。  もう綺麗じゃないなら、とことん汚れたい。  快楽が汚れのようにオレを覆っていく。  「・・・綺麗なのに」  何かグズが呻いたがよくきこえなかった。    オレは涎をたらし、快楽を叫びながら汚らしく快楽を貪っていたからだ。  「あんたは・・・綺麗だ」  何か泣きそうな声でグズが言っていたが、オレは気にとめなかった。    グズはオレを責め抜きなから、快感よりも苦痛を感じているような顔をしていることをオレは知っていた。  オレに溺れて。  オレに苦しめ。  オレは髪を振り乱し、快楽と苦痛を味わった。      

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