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殺戮の歌 12

 誰にあたるかも分からないから警官達は銃を撃てない。  撃ったところで、突然始まった殺戮に警官達はパニックになった。  見事な太さのあるグズの腕がまた振られた。  ひゅん  風切り音と共にまた首が飛んでいく。    ヒィ  誰がが悲鳴を上げた。    オレも笑いながら鉈を振る。  右腕が首を切り落とし、左腕が違うヤツの首を突いた。    嬲りはしない。    今日は。  グズのように、一瞬で殺してやる。  銃声がしたが、うたれたのは人間の方だった。  だってオレ達は駆けながら切り殺していっている。  ものすごいスピードで。  グズが跳びながら両手の鉈を振った。  首が2つ落ちる。   オレも跳ねながら鉈を振るう。  血を浴びながら、その血を味わいながら、首を飛ばしていく。  何人いたんだろうな。  10人を超えてからは数えていない。  腕を振り切る度に飛んでいく首。  楽しくて楽しくて仕方なかった。  奴らは悲鳴をあげた。  オレ達を狩りにきたくせに、殺されていく。    オレは笑った。  大声で笑った。  余裕が出てきたグズが切り落とした腕をかじりながら、首を飛ばしていた。  もう一本の鉈をベルトにさして。  「食事は後だ!!」  オレは笑いながら叱った。  悲鳴とオレの笑い声は最高に楽しい音だった。  こんな楽しい音楽をオレは聞いたことがなかった。  血の熱さ。    匂い。  味。  斬る肉の感触。  悲鳴。  踊る身体の躍動。  全ては素晴らしい殺戮の歌だった。    

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