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寝台列車旅行⑤
響は奏に追いつくと、
「散歩、一緒に行こ」
と呼び止めた。
「湯冷めするんじゃない?」
奏が振り返って言うと、
「コート取ってくるから待ってて!」
と言い、響は一度部屋に戻った。
コートを取って再び玄関の方へ戻ってくると、奏は大人しくその場で待っていた。
奏のことだから、俺を待たずして出かけちゃうだろうと思ったら——意外だな。
響はそう思いつつ、「行こ」と奏に呼びかけた。
二人が揃って夜の町を歩いていると、冷たい風が時折頬を撫でていく。
身体をぶるりと震わせながらも黙って歩いていると、
「……寒くないの?」
と奏が尋ねてきた。
「全然平気」
響が答えると、奏は両手を自分のコートのポケットに入れたまま「あ、そ」と呟いた。
「奏はもう、部屋の備え付けのお風呂に入ったの?」
「まだだけど」
「じゃあ散歩から帰ったら、一緒に温泉入りに行く?」
「響はもう入ったんでしょ」
「入ったけど、体も冷えたことだしもっかい温まりに行こうかなって」
「……やっぱ寒いんじゃん」
奏はそう言うと、ポケットから手を出しかけて、やめた。
「……寒いなら、無理に散歩に付き合うこともなかったじゃん」
奏が歩きながら言うと、響はこう返した。
「だって、夜に一人で出歩くなんて危ないじゃん」
「俺、男だけど?」
「男でも、だよ。世の中、常識が通用しないような変な人も多いから」
「変な人、ね……」
奏は小さくため息をこぼすと、足を止めた。
「俺もさ、響の中では変な人って位置付けなのかな?」
「……は?」
響がぽかんと口を開けると、奏は目を逸らしたまま言った。
「響の中では、常識から外れた人は変な人って認識なんでしょ?
だったら、俺も常識から外れた言動は色々してると思う」
「……そりゃ、奏は変わってるところも多いと思うよ。
でもさ、それが個性ってものじゃない?」
「けれど響自身は個性的であることを好まないよね。
人の目が気になるってことは、人と同じ感覚を持ってたいんでしょ?
自分は常識人でありたいってことだよね?」
「……悪いかよ」
響は少しぶっきらぼうに言った。
「それの何が悪いんだよ。
ふつーの人の感覚を持ってて、人並みの生活水準で、平凡でも充実した人生を送りたいって望むことの何がいけないんだよ」
「響が赤の他人なら、何も悪いことだとは思わない。
けど、俺は響と他人じゃないから、響が常識に囚われて周りのこと気にしてるのは俺にとって窮屈に感じる」
「……奏、俺といることが窮屈なの?」
響が問いかけると、奏は口をつぐんだ。
「……窮屈だよ」
「……」
「窮屈だけど、俺は——」
「もういい。分かった」
響は奏の言葉を遮ると、踵を返した。
旅館に向かって一人で戻ろうとする響を、奏は後ろから掴んで止めた。
「っ、何するんだよ」
「窮屈だけど、俺は響が好きだよ……!」
奏は背中越しに声を荒らげた。
「響だって、俺がワガママ言うことを『可愛い』って言ってくれたじゃん……」
「それは言った。でも奏が俺に言う『窮屈』って、ネガティブな意味でしかないでしょ」
「ネガティブな意味だよ。窮屈に感じるのは事実だもの。
だけどそんなことを差し引いても、俺は響が好きって言ってるの……!」
すると響は、振り返って奏を見た。
「……でもそれって、無理をしてる関係だよな」
「え……?」
「奏は俺といる時に無理をしてるってことになるよな。
——俺もさ、奏と話してると気を遣うんだよ。
こういう言い方をしたら気を悪くするかなとか、いつも考えながら話してる。
右京と喋る時には気を回さなくてもいいけど、奏相手には凄くエネルギーを消費してる」
「……っ」
奏は目を見開くと、半歩後退りをした。
「……それって……俺とはもう話したくないって言ってる……?」
「は?」
「俺と話すと、気を遣って疲れるんでしょ……。
無理をしなきゃいけない相手なんでしょ。
つまり、響は——俺と恋人でいるのは限界だ、って言ってるの……?」
響は、暫くぽかんと口を開けたまま奏を見つめていた。
だが、奏が俯いて肩を震わせると、奏に一歩近づいて言った。
「——違う。全然、逆。
奏と一緒にいたいから、奏に気を遣ってる。
俺の言動のせいで奏を悲しませたくないから。
俺、いつも不用意なことを言って奏を不機嫌にさせちゃうからさ——」
「……響……」
「でも、俺ができる限り気を遣っていても、奏にとっては俺って窮屈に感じるんだろ?
だから頑張ったところで——根本的に合わないんだろうなとは思った」
「……あのさ、響」
奏はポケットから手を抜くと、自分の手のひらを見つめて言った。
「聞いて。俺、本当は響と手を繋いで歩いてみたかった」
「え」
「響は人前でキスするのを避けてたから、こういうのも嫌がると思って、声に出したことはなかったけど。
でも今日、響は速水さんと手を繋いでて——」
「!……あれは、右京が握って来たんだよ……」
「そうだとは思った。でも響は、それを拒まなかったんだよね?
だから旅館に着くまで手を繋いでたんでしょ」
「それは、まあ……。嫌がっても角が立つし」
「あれを見て、俺も強引にでも響の手を握っておけばよかったと後悔した。
そしたら速水さんに先を越されることもなかったのに」
「先を越される、って……」
「でも、今は握らなくて良かったって思う」
「——え?」
響が不思議そうにすると、奏は手のひらを握り締めた。
「俺、今まで人に合わせたり、誰かのために性格を変えようなんて思ったことはなかった。
でも、響と一緒にいるために必要だっていうなら、自分を変えたい。
窮屈だと感じるなら、窮屈って感じない自分になりたい。
響が人前でキスしたり、手を握るのが嫌いなら、俺も響の嫌がることは強要しないようにしたい。
……響の価値観を理解して、俺がそれに擦り合わせていきたい」
「……奏……」
「だから——俺と居ることを、響に諦めてほしくない。
だって俺は響のこと、大好きなん——」
奏が言い終わらぬうちに、響は奏を抱き締めていた。
「——俺だって、奏と合わないなって思うことは多いけど、奏と恋人同士でいたいって思ったから無理してた。
今まで、俺ばかりが無理をしてるって思っていたけど……
奏も、俺に歩み寄ろうと思ってくれてたんだ」
「……ごめん。そう思うようになったのは、最近だけど——」
「いいよ」
響は奏の身体を離すと、奏に唇を重ねた。
「んっ」
奏は驚いて目を見開くと、響の唇が離れると同時に言った。
「周り、通行人とかいるけど……良かったの?」
「いいよ」
響はそう言って、再び奏に口付けをした。
「……こっち見てる人、いるよ……?」
「いいよ」
「男同士でキモい、って思われてるかも」
「いいよ」
「俺と恋人同士だって、他人から思われてもいいの?」
「実際、恋人同士じゃん」
響はコートの前を開けると、浴衣の帯を少し緩めた。
そして奏の手を取ると、その指先を自分の腹部に当てた。
「その証に、お揃いの場所にピアスも付いてる」
「っ……」
「俺の身体に穴を開けたのは奏だよ。
一生残る痕なんて、奏じゃなきゃ付けさせたりしない」
「——うん」
奏は気がつくと、瞳からほろりと涙を落としていた。
「俺……、響とずっと恋人でいたい……。
いつか響が俺に対して無理をしなくてもいいように、俺、変わるから……」
「俺も変わる。奏に窮屈な思いをさせない。
——奏がしたいと思うこと、全部しよう?」
「……響が嫌がることはしなくていいよ」
「分かった。奏がしたいこと、言ってみて」
「じゃあ……手、握って……」
「うん」
響は奏の手を握ると、「帰ろ」と告げた。
二人は指を絡め合って手を繋いだまま、旅館までの道を歩いた。
道中すれ違った人に二度見されたり、旅館の受付の人にはぎょっとした表情をされたが、響は周りの反応を無視して歩いた。
周りに全く気を配れないような人間にはなりたくない。
だけど、一番大事にしたい人を傷つけるような人間では居たくない。
二人が部屋の前まで戻ってくると、奏はそわそわとした様子で言った。
「……あの、さ……。
やっぱり俺、響と一緒の部屋で寝たいんだけど……」
「俺も。——待ってて、右京と話をして部屋を変わってもらうから」
「それなら、俺がマネージャーと話す。
この部屋割りにしたいって言い出したの、俺だから」
「っていうか、多分二人って一緒に飲んでるよね?同じ部屋にいるかも」
「……あー、そうだった」
奏は思い出したように呟くと、
「ならこっちにいるだろうな……」
と言い、奏と早苗が使っている方の部屋の扉を開けた。
すると奏の予感通り、部屋の中に早苗と速水の姿があった。
ただし、酒を飲んでいるわけではなかった。
「……あ。響ー、奏さーん……」
二人に気がついた速水が顔を上げる。
「助けてえぇ……」
「ほらね」
奏が呆れたような声で言った。
早苗は机に突っ伏して眠っていた。
そして周囲からは異様な匂いが漂っている。
「大丈夫かなあこれ。ティッシュじゃ匂いまでは取れないし、旅館の人に苦情言われないかな……。
早苗さんの髪とかにも付いちゃってるから、起こしてシャワー浴びてもらった方がいいと思うんだけどさ……」
畳の上には、ティッシュやトイレットペーパーが散乱しており
速水の身につけている浴衣もところどころ湿っている。
——吐いたんだな。
響も奏も、事態を理解した。
「俺、受付で予備の浴衣と掃除道具借りてくるよ」
響はそう言い、急いで一階の受付へと走って行った。
「じゃあ、俺はマネージャーを起こしてシャワー浴びさせるかな」
奏は室内に入ると、早苗に近づいた。
「早苗さん、いくらゆすっても起きないんすよ」
速水は半泣きの状態で奏に言った。
「この人、酔って寝ると朝まで起きないよ」
「じゃあどうしようもないってことっすか?
早苗さんの髪とか服とかに着いた汚れ、早く洗ってあげたいんすけど……」
「起こすにはコツがいる」
「え?」
「これからもマネージャーと付き合っていくなら、あんたも覚えて」
「覚えるって……?」
奏はコホンと咳払いをすると、突然甲高い声を上げた。
「うええええん!!」
「!?」
突然、泣き真似を始めた奏に、速水はぎょっとした表情を浮かべる。
「そ、奏さん!?どーしたんすか?!」
「びええええ!!」
「お、お気を確かに!!」
速水がパニックになるのも気に留めず、奏が赤ん坊を真似るようにして泣き声を出していると、早苗がもぞもぞと起き出した。
「そーちゃん、泣いてるの……?
よしよし、早苗おねえちゃんが付いてるから、泣かないでえぇ……」
寝ぼけたまま、両手をさわさわと動かし、近くにいる奏を探す素振りを見せた早苗。
やがて、奏と反対側で事態を見守っていた速水の肩に触れると、早苗は安心したように速水の頭を撫でた。
「もう泣き止んだのぉ?
そーちゃんは偉い子ねェー!」
「……早苗さん……俺……」
「あらぁ?そーちゃん、いつの間にこんな野太い声に」
「早苗さん、今頭を撫でてる相手、俺だよ。速水右京」
「ハヤミ……?ハヤ、ミ……」
早苗は暫く間を置いた後、カッと目を見開いた。
「!?!?!?」
早苗が声にならない声を上げる。
「早苗さん、とりあえず、シャワー浴びよっか」
「えっ?えっ?——きゃあああ!!」
早苗は、自分の服と速水の浴衣が吐瀉物まみれになっていることに気づくと、すっかり冴えた目を見開いた。
「ごめんなさい!ごめんなさい!!」
早苗が土下座をして謝ると、速水は苦笑しながら言った。
「いいよ、いいよ。弱いのに飲ませちゃった俺に責任があるし」
「ごめんなさいぃ……」
早苗は目を真っ赤にし、再び地面に額を擦り付けた。
「こんな……酒癖が悪くて、人に吐瀉物かけといて爆睡するような女でごめんなさい……!
禁酒すべきだって頭では分かってるのに、ついつい飲んでしまうような意志の弱い女でごめんなさい……っ!」
早苗がさめざめと泣いていると、
「早苗さん、顔上げて?」
と速水が優しく早苗の頭を上げさせた。
そして早苗が身体を起こすと、速水は迷うことなく早苗を抱き締めた。
「なっ!速水くん……!?」
早苗は慌てて速水を引き離そうとした。
「わ、私の吐いたものがついちゃう……!」
「はは、もうついてるから一緒だわ」
「でもっ、私、今汚い——」
「ほんと、めっちゃ汚れてる」
速水は笑いながら早苗の背中をさすった。
「でもさあ、早苗さんのダメなとこも、すごい可愛いよ」
「……えっ」
「普段はバリバリ仕事して、面倒見のいいお姉さんって感じの早苗さんが
酔うとこんなにダメな感じになるの、良いギャップだよね」
「……ダメな部分が大きすぎて……」
「そーんなことないって!
それに、奏さんが泣き真似をしたらすぐ目を覚ましたのも面白かったし」
「っ、それは、その——」
早苗が言葉に詰まると、奏が淡々と言った。
「俺が虐待されて泣いていた時、いつもマネージャーが今みたいな感じで慰めてくれてたんだよ」
「っ!虐待されてた——って……」
速水が息を呑むと、奏は
「俺のことはいいから」
と話題を切り上げさせた。
「マネージャーはどんなに爆睡してても、誰かの泣き声を聞くと飛び起きる習性があるんだよ。
今後もマネージャーと付き合っていく上で有用な情報だと思うから、伝えとく」
奏が言うと、速水は呆然とした表情を浮かべて奏を見つめた。
「……何?」
「奏さん……俺が早苗さんと今後もお付き合いを続けていくこと、肯定的に捉えてくれてるんすか?」
「まあね。マネージャーがこれだけの醜態を晒しても引かないあんたを見てたら、マネージャーに対して本気だってことが分かったから」
「……引くどころか、逆に好感度爆上がりっすよ。
なんすか、泣き声を聞いた時だけ目覚めるって。
めっちゃ母性の塊じゃないすか、早苗さん!」
速水は、涙を引っ込めて戸惑っている早苗を再び抱き締めた。
「早苗さん!俺と結婚を前提に、今後とも末永くよろしくお願いします!」
「どうでもいいけど、早くその人をシャワーに行かせて。臭いから」
速水と早苗が抱き合う目の前で、奏が死んだような表情を浮かべて言った。
——その後、掃除用具を持って戻って来た響が合流し、
早苗がシャワーを浴びている間に男三人で室内を徹底的に清掃した。
「受付の人に事情を話したら、匂いが取れなかったら後はこっちで綺麗にしますって言われた。
弁償代もいらないって言われて、ほんと優しい旅館だよ」
掃除の手を動かしながら響が言うと、
「よく出禁にされなかったね」
と奏が呆れたように言った。
速水は雑巾を絞りながら、
「これから早苗さんと暮らせるようになったら、ラグは置かない方が良さそうだな!
フローリングの上にツルツルのマットを敷いたら掃除もしやすいし、どんなに吐かれても大丈夫!」
と一人前向きな言葉を溢した。
「……右京の器の大きさ、すごいな」
響が言うと、速水はこう口にした。
「早苗さん、シラフだとあんまり身の上話してくれないから、さっき積極的に酒を勧めたんだ。
まあ、そのせいであんなことになっちゃったんだけど……。
酔った早苗さんは子どもの頃の話を色々してくれた。
ご両親が教育熱心で、ピアノとかそろばんとか習字とか英会話とか……一週間みっちり習い事をしてたんだって。
習い事のほとんどは親の強い要望でやっていたことだから、あまり楽しいと思わなかったそうなんだけど、ピアノだけは好きで高校生の頃まで習ってたらしい。
でも音大に通いたいって言ったら親に反対されたんだって。
代わりに、地元の四年制大学に行くよう言われたって。
早苗さん、それまで親に一度も反抗したことがなかったそうなんだけど、ピアニストになる夢を親に受け入れてもらえなかったことが悔しくて、実家から離れた短大に進学して一人暮らしを始めたらしい」
……加納さんもピアニストになるのが夢だったのか……
響は、彼女がピアノを習っていた話は聞いていたが、ピアニストが夢だったと聞いたのは初耳だった。
「で、早苗さんと奏さんのこれまでも教えてくれたんだ。
奏さんが同じピアノ教室に通っていた縁で知り合って、弟みたいな感覚で可愛がってたって。
でも、奏さんが中学生の時に作曲家デビューを飾って、そこで奏さんの才能を知った早苗さんは
奏さんの才能をもっと多くの人に知ってもらえるよう力になりたいって決意したんだって。
ちょうど短大を卒業した時に、奏さんのマネージャーが欠員してたから応募して、以来、幼馴染兼ビジネスパートナーになったんだとか」
その話は俺も聞いている。
右京は初めて聞く話ばかりだっただろうけど——
響がそう思っていると、速水は続けてこんな話をした。
「それからは敏腕マネージャーとしてバリバリ働いてた訳だけど、早苗さん、酔った勢いでこんなこと言ったんだよね。
『そーちゃんに謝りたい』って」
「俺に?」
奏がきょとんとすると、速水はこう続けた。
「早苗さん、自分はピアニストの夢を叶えられなかったから、自分の才能を思う存分発揮して、自分の才能で食べていける奏さんのことが羨ましいとずっと思ってたそうなんだよ。
奏さんがあまりにも才能に溢れすぎてて、身近な男性が凡庸に見えてしまう副作用にも割と本気で悩んでたらしい。
『そーちゃんのこと、幼馴染としても作曲家としても大好きだけど、一緒に仕事をしていると嫉妬に襲われて苦しくもなる。
そーちゃんは私のこと、きっと姉のように頼ってくれてるのに、私はそーちゃんに対してこんな複雑な感情を持ってるんだって知られたら、きっと悲しませてしまうわよね』って。
早苗さん、そのジレンマに何年も悩んでいたらしいよ」
……俺と同じだ。
奏のことは好きだけど、奏の才能の前では俺のアイデンティティはあまりにも凡庸で霞んでしまう。
奏の才能に焦がれて、苛立ちさえ感じてしまうこの気持ちを加納さんも持っていたなんて。
——むしろ加納さんのほうが俺より長く奏と一緒にいたわけで、俺より苦しい思いをずっとしてきたんだろうな……
「そうだったんだ」
速水の話を聞いた奏が、ぽつりと呟いた。
「俺、マネージャーのこと、傷つけてたんだ」
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