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楽園 32
優しくして。
突き放す。
そして優しくする。
キヨハラは父親から学んだノウハウを使って、自分の周りの子供達を支配することを楽しんだ。
中学になる頃には早熟なキヨハラは支配を女性に向けることを楽しみもした。
13歳で大人の女とセックスをした。
誘われたのは向こうからだったし、相手もまさか中学生だとは思っていなかった。
キヨハラは年上の女達を支配した。
同じ年頃の少女達よりそちらの方が面白かったからだ。
子供より大人の方が支配するのが難しい分、ゲームとして楽しめる。
いい大人の女達がキヨハラの言いなりになるのは面白かった。
優しくして、突き放し、泣いてすがられるのを楽しんだ。
彼女達はお金もくれた。
家に金はあっても、キヨハラには必要以上使える金は渡されなかったから、キヨハラにはそれは嬉しかった。
まだ家では父親の支配の方が強く、キヨハラの力は及ばなかったからだ。
ここを出ていく必要がある、とキヨハラは思ってた。
単に、父親の力が邪魔だったからだ。
支配者は一人で良かった。
だが、そのためには金が必要だった。
キヨハラは大人の女達を使った。
彼女達はキヨハラに冷たくされ傷つけられればられるほど、キヨハラを求めた。
キヨハラから彼女達に近寄る必要はなかった。
女達は自分からやってきた。
支配したのは女だけじゃなかった。
キヨハラは暴力も覚えた。
少年達の世界では暴力が有効だった。
元々恵まれた体格。
相手から売られた喧嘩だったが、十分すぎるほど自分は暴力を備えていることを知った。
元々家のことで怖がられているのもある。
暴力は必要最低限ですんだ。
男達の支配の仕方は、父親を見て学んでいた。
暴力と魅力でキヨハラは少年たちも虜にしていく。
キヨハラは支配を楽しんだ。
楽しかった。
女達とのセックスは気持ち良かったし、少年達はキヨハラに喜ばれる為なら何でもした。
キヨハラは楽しくて仕方なかった。
そう、キヨハラもまだ子供だった。
誰にもかえりみられることのない子供だった。
でも。
それは。
それは。
キヨハラのやってる支配を正当化する理由にはならなかったけれど。
キヨハラはただ支配を楽しんだ。
キヨハラに認めて貰いたい少年同士を殴り合わせたりした。
憎くもない相手をキヨハラの為に殴る少年達をキヨハラは楽しんだ。
もちろんその後優しくした。
女達に金を自分からは要求したことはない。
欲しいとも言わない。
でも、冷たくしたら女達は金をもってきた。
キヨハラに笑って欲しくて。
教師達もキヨハラに魅了された。
会って話をすれば、誰もがキヨハラの影響下になる。
キヨハラは支配を楽しんだ。
本当に楽しかった。
キヨハラは王様になった。
誰もキヨハラに逆らわなかったし、女に不自由もしなかった。
何者でもない、兄のスペアではなく、支配者であることは楽しすぎた。
キヨハラは中学生活を満喫した。
でも。
でも。
それが起こった。
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