「ゔ、んんッ‼︎…ふ、んぅ」 何かの糸が切れたように大和は俺の頭を引き寄せ、大和の性器が喉の奥を抉り一瞬目の前がチカチカした。 咥えた僅かな隙間から唾液が溢れ肌を伝って落ちていく。 「はぁっ…ねぇ、狙って言った？」 「ん…っ、う、な…ひ、は…？」 光悦した表情で俺を見下ろす大和。俺が答えると大和は少しだけニヤリと笑う。 「太一の口ん中、すごい気持ちいい」 「ふっ、ん…う…んぅ」 「涙出てる…かわいい…ごめんね。優しくしようって思ってたのに」 「はっ…あ…ぅんん」 「太一がそんな事言うから」 「んんっ‼︎」 俺の頭を摩りながら腰を動かす大和が言った言葉と、自分の口に入った異物の感触と熱。全部が合わさって頭が痺れる感覚がする。 カリで何度も喉の奥を引っ掻かれ、自分の唾液と大和のカウパーの味が口の中に広がる。 上に跨ったままの状態でフェラされてるのに、俺の体もなんでか反応してしまって、うっとりとした目で俺を見下ろしている大和に見られてる事がどうしようもなく恥ずかしいはずなのに、興奮してしまう。 体が疼く。 「一緒にイく？」 「っん⁉︎」 そんな俺を見抜いたかのように大和は手を後ろに回し器用に俺のを扱き始めた。体が跳ね上がり反射的に自分の手が大和の取った行為をやめさせようとするがこの体勢のせいで届かない。 「はっ、ま…っ…や、あ」 「もう少し、太一頑張って」 「んぅ…ふ、ゔ…んんっ…ぅ」 「気持ちいい…やばい…イキそう」 吐息混じりに大和が呟くと、口の中の性器がググッと大きくなった。 俺も男だから大和がイキそうなんだってすぐわかるとまた体の奥がゾクゾクと震える。 腰と手の動きも早くなり、息をするのも苦しくて頭の中がふわふわし始める。 視線を大和に向けると限界そうな顔をしてる。 「はぁっ…っ太一」 「…っ…ぅ…ん、ん…」 このまま、口の中に出すのかな？ 俺、精液飲める？ 精液って…どんな味？ 大和は俺が飲んだら嬉しいのかな… 俺だったらどうだろ…好きな人にそれされたら結構…嬉しかったり… 「出してもいい？もう限界」 「っぅ…ぅ…」 「太一もイって」 「っ‼︎」 こくこくと小さく頷くと、喉の奥まで突かれ大和の体がぶるりと震えた。 同時に俺のも強く上下に擦られほぼ同時に射精した。 どぷどぷと口の中に注がれる精液。目に焼き付けるかのように大和はじっとその様子を見ていた。 「ん…ん…」 「はっ？」 そして、注がれる中で精液を飲むと大和は急に目を見開き慌てて口から性器を引き抜いた。 「ぷはっ」 「ちょ、飲んだらだめだろ！」 「えっ…」 肩を揺さぶられ口から出すように言われた。 「だ、だめだったのか…？」 「だめと言うか、いやだめじゃないけど…は？いやだめだろ…」 「え？大丈夫お前…」 「こっちのセリフなんだけど…」 赤面したのか顔を隠す大和。自問自答してるみたいで、様子が変。 まさか俺がそんな事すると思ってなかったのか、指の間から俺を見ると大きくため息をついた。 「ほんと勘弁して…これ以上そんな襲いたくなるような事しないで。理性が持たない」 「ここまでやっちゃってんのに理性あったのか？」 「……まぁ。一応は」 そう呟き遠くを見つめる大和。それが少し子供っぽく見えて笑ってしまった。 でも、理性…とか、そんな事考えてくれてたのか。 「ははっ、お前もかわいいとこあるんだな」 「は？太一がそれ言う？」 「いや…なんて言うか。嬉しい。俺の事考えてくれてありがと」 「………はぁぁぁぁ…ほんとそう言うとこ好き」 「わっ…」 長いため息をついた大和が俺に抱きつく。 鍛え上げられた大きな体に包まれ、俺の首元に大和が顔を沈めてきた。 「今は答えなくていいから聞いて」 「…っ……」 「太一の事、大事にしたい。今日みたいな事もいっぱいしたいし太一の事もっと知りたい」 「…うん」 「けど自分でも抑え効かなくなりそうで少し怖い」 「………」 抱きしめる手に力が込められる。 大和の思いがひしひしと伝わるようで胸が苦しくなった。 付き合ってないのにこんな事して、今更だけどそれって大和を苦しめる結果になってないだろうか。 女とは違う肌の感触。 経験したことの無い男同士で体を重ねる行為。 付き合った先にある未来。 俺は大和がくれるもの全部を同じだけ返せるだろうか。 「太一？」 多分。簡単に興味本位なんかで踏み込んじゃだめな事だと思う。 俺もちゃんと、もっと…考えないと。 「よし、デートしよう」 「え？」 順番色々間違ってるけど、俺もちゃんと大和の事知らなきゃだよな。 「今度の日曜とか空いてる？」 「…あ、うん」 「よし。出かけるぞ」 閃いた俺はデートに誘うが、大和はポカンと口を開けていた。 「…何？だめだった？」 「いや…嬉しくて…太一から誘われると思ってなくてびっくりした」 口元を隠す大和は言ったように嬉しそうだった。あんま表情変わってなかったけど雰囲気がほわっとしていると言うか。 「というか…ほんとは日曜俺から誘うつもりだった」 「そうなの？」 「うん。ただ…誘おうと思ってた場所が…」 少し気まずそうに口を開く大和に俺は首を傾げた。 「…商店街のイベントで町内会主催のマルシェに呼ばれてて」 「…………」 待て。嫌な予感がするぞ。 「半田さんに、太一も連れて来なよって言われてるんだけど」 出たよ半田さん‼︎一瞬で脳内にあの人のほくそ笑む顔が浮かんだよ！ グゥっ、と目を瞑ってしまった。 商店街のイベント…絶対会うじゃん‼︎ まだ俺あの人苦手なんだよ…なぁ… 「酒屋さんの出し物で各地の地酒試飲会とかもあるけど」 「行く」 酒ワードを聞くと即答した俺を見て大和は微笑んだ。 酒の誘惑には勝てない。 「酒の話したら飲みたくなった」 「え？もうこんな時間だけど」 「まだいけるだろ。飲み直すぞ大和！」 「……ええー」 日曜。大和とデート兼地酒試飲会。 半田さんと会うのはアレだけど、まぁ大丈夫だろう。 「起きろ飲むぞ！」 「めちゃくちゃイキまくった後なのに元気だな」 「う、うるさい！」