67 / 69
6
あっという間に高まる身体を持て余し気味に桐人にしがみついた。
キスを繰り返しながら、桐人の手が身体中を弄る。さっきまでより遠慮がなくて摩擦が熱を生む。
胸の辺りをさすられて、指先で胸の先を摘まれた。くすぐったいにすごく近いむず痒さに身体が捩れる。
ちゅっと音を立てて唇が離れて、足りなかった空気を吸ったところで胸の突起を舐められて息が引き攣った。
「…あっそれ…っ」
「どうした?」
胸の先に唇を付けたまま喋るから、訊かれたって応えられない。
片方を熱い舌で包むように舐め回されて、もう片方は指で撫でられて、もうくすぐったいでもむず痒いでもなくなっていく。
「あ…ん、ん、あっ」
やばい きもちい…っ
声が出ちゃう…っ
恥ずかしくて手で口を覆った。
胸を弄っていた手が離れて、口を覆うオレの手をやんわりと外させる。
「声、聞かせてくれよ」
顔を覗き込みながらそんな事言わないでほしい。
「…あっ、や…っ」
散々胸を弄られて敏感になった身体を大きな手が撫でていく。
下腹をさすって、思わせぶりに太ももの内側を撫でる。
抱きつきたいのに桐人が身体を起こしてしまって届かない。
必死で腕を伸ばすと「ごめんな」と言った桐人がキスをしてくれて、それだけで幸せで両手をその首に回した。桐人の肌が汗でしっとりと濡れてきている。
再び下腹を撫でていく手の感触がさっきまでと何か違う。
そう思っていると、脚の間に指が進んできて反射的に身体がすくんだ。
「…怖い?」
唇を合わせて、視線を絡めて優しく問われた。
「…ちょっと、だけ…」
そう応えながら、立てた膝を少し開いた。
緊張で脚が震えてる。心臓はもうこれ以上は無理なくらい強く打っていた。
何をされるかぐらい、知ってる。
少し前まで、自分がこんな事を望むなんて思ってもいなかった。
いつか可愛い彼女を抱くんだと思ってた。
まさか自分が、可愛いと言われながら抱かれる日が来るなんて想像もしてなかった。
格好いい彼氏ができちゃったし
「ん…」
キスに夢中になっていると、桐人の指が身体の奥の入口をやわやわと撫で始めた。
なんか変な感じ。
どう反応したらいいか分からないぞわぞわした感覚。
脚をもじもじさせながら、桐人の首に腕を回してキスを深くする。
入口を優しく押すように撫でていた指が、慎重に内側に入り込んできたのを感じた。
キスをしながら、くぐもった声が出る。
「痛い?」
大丈夫、も平気、も言えなくて、ただ息を吐きながら首を横に振って応えた。
痛くないけど、なに? なんだろ、これ…
薄く目を開けると、桐人が心配気な、でも欲の滲んだ目で見下ろしてくる。
浅く息を吐きながらその目を見つめ返した。
ゆっくりと内壁を擦りながら長い指が身体の中に入ってくる。
押し開くような、何かを探すような動きでじんわりとそこが熱くなって、最初の違和感が徐々に形を変えてきた。
「…あっ、桐人…オレ溶けそう…っ」
頭の中がぼんやりしてくる。
心もとなくて桐人にしがみついた。
「そうだな、お前のナカ、すっげぇ熱い」
早く入りたい、と耳元で囁かれて身体がぐにゃりと蕩けそうになった。
増やされた指が内壁を辿って、出たり入ったりしてる。
身体の中心に空洞が空けられていくようで、心細くて早く埋めてほしい。
「あっ、やっ」
内側を擦られて、突然脚がびくんと跳ねた。
チリチリした快感が身体を駆け抜けていった。
「ここ、気持ちい?」
「あ…ん、んっ、や、い、いい…っ」
訊きながら、そこを何度も撫でられて目の前がチカチカする。
すごく気持ちいい。いいけど、でも…
「き、桐人…っ、ねぇ、も…、ゆび、やだぁ…っ」
これを挿れてと桐人に触れた。恥ずかしいけどもう我慢できない。
唇を噛んで見上げると、桐人が目を眇めてオレを見て、それからもう一度キスをして起き上がった。
ともだちにシェアしよう!