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第2話 マゴちゃん

だいたいなんで俺が部下に守られないといけないんだよ、俺だっていちをはヤクザの息子としての責務を果たしてる。 てかヤクザの責務ってなんだ? 「よぉ、春樹!」 「マゴちゃん!! どないしたん? 今日から東京か?」 「親父さんには伝えたばい」 「まじか、聞いてねぇよ、久々だ~はぁ同じ身長って泣ける」 「なん言いよーったい、俺たち170cmはあるとに」 「2m近い幼馴染みおったらもう毎日憂鬱だろ」 「はは、直んことか」 「そうそう、中学くらいまでは同じ身長かと思ってたらあいつ最後の1年とかでぐーんって伸びてさもう俺はバケモノを見る感じだったわ」 「ははっ奇妙な体験ばい」 「うん、マゴちゃんいつまでこっちおんの?」 「2ヶ月くらいは屋敷に出入りするけん、よろしゅうな」 「よっしゃー!!」 マゴちゃんは年の離れた親戚でたまーに東京の本邸に帰ってくる。 福岡の博多のヤクザゆーたらマゴちゃんを頭領に暴走族が街走ってた、ありゃーかっこよっかたな。 「おっす、マゴちゃん先輩、おひさしぶっりっす」 「おやまぁ~電柱やねん」 「はは、てか追いついてくるの早っ」 「すぐに見えたから」 「てか焼き肉棒ずるいわ」 「さっきいらないって言っただろ」 「ははっ、でマゴちゃん今日焼き肉するゆーてたよ」 「まじか嬉しかね、ぎょーさん食ってでかくなるけん」 「おう!!」 「相変わらずの博多弁決まってますね」 「逆に春樹が標準語に戻るとが早かっちゃん」 「いやいや、俺は本邸のいちを息子だからね、ちゃんとしとかんと親父に怒られる」 「まぁそれもそうばい、で最近やばか話聞いとーっちゃけど、大丈夫なんか」 「あー兄貴たちの……まぁゴタゴタに巻き込まれるのはなれてるし、どうってことないよ」 「そうか、まぁ無理しぇんごとな」 「はい」 「じゃあな直」 「うん、また明日」 直と別れ親父に呼ばれたマゴちゃんとも別れ俺は別邸の焼き肉食い放題の輪に入った。 ※ちなみに別邸にいるヤクザは春樹と仲がいい 「坊、聞きましたぜ」 「ん? なに」 肉を口いっぱいに頬張ってる。 「テスト赤点だったて」 「んぐっゲホゲホ……誰から」 「誰ってそりゃ直しかおらんやろ」 「ゲホゲホ……直のやろー」 「でも坊ちょっと学業も頑張らんとさすがに京間(きょうま)さんに跡継ぎとられますぜ」 「たしかに、いちを京間さん勉強努力したって聞きましたし」 「……うーん」 「それに京間さん今回マゴちゃんの手借りるゆーてたのでもしかしたらマゴちゃんが敵対するかもしれませんよ」 「!? それは絶対にないマゴちゃんは盃交わしたし」 「でもいつ京間さん組に目覚めるか分からないじゃないですか、その場合どうするんですか?」 「どうするって……その時考えるし」

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