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第3話 坊ファン
どうするもなにも福岡取り仕切ってるボスを京間兄貴のとこでとったら俺は間違いなく殺される勢いだぞ……。
他のメンツも守らないといけないのに……。
もし、早瀬組を俺のところに引き入れられたら強いよな、あそこ普通に力技ってのあるし、直もきっと俺の味方だ……。
「坊、肉焼けましたよ」
「うん」
「しらけた~~」
「坊、元気出して、大丈夫っす俺たち坊ファンがお守りしますから」
「坊ファンってなんだ?」
「坊のありとあらゆる……むごっ」
「俺たちは坊の味方なので安心してくださいって意味です」
「うん」
「分かった、俺勉強頑張ることにしたから車出してくれないか?」
「今からお出かけですか?」
「うん」
「マゴちゃんさんがいらっしゃるのにいいんですか?」
「大丈夫、とにかく早瀬組まで頼む」
「了解であります」
数人の部下が車を出してくれた。
今は兄貴の抗争で普通に命狙われてくる別邸にいたほうがいい気もするが少しでも早く勉強を直に教えてもらいたかった。
だからなんでこんなことになってるのか誰か説明してくれ。
早瀬組につくなり直がやってきて俺を拉致った。
離れの部屋に上げなぜか「焼き肉臭い」といい服着たまま露天風呂に押し込まれた。
早瀬組は表の顔は温泉宿
裏の顔はヤクザなのだ。
都内には珍しいがわりと繁盛しているみたいだ。
だから露天風呂が部屋にあろうと驚くことではない。
「あの……直さんズボンのところ変な状態になってるんですけど……」
「気のせいだ」
「気のせいね……」
部屋着の薄手にズボンはテントを張っていた。
さっきまで女でも抱いていたのか? それなら分かる。
だって俺は突然来たからな、ちょっと悪かったかな。
ちらっと直のほうを見ると
目があい物欲しそうな目をしていた。
さすがの俺も目をそらす。
と
顎をくいっと引き寄せられ直の舌が口の中に入ってきた。
「んっ」
「にんにく……」
「悪かったな」と言うと
「いいな、焼き肉俺も食いたかった」
「だから今度誘うよ」
「それよりもマゴちゃん先輩は?」
「ああ、親父と兄貴と話してるよ」
「春樹無しでってこと?」
「そう、だからもしかしたら敵になるかも……マゴちゃんに勝てるやつとか早瀬のおっちゃんしか知らないんだけど」
「まぁ確かに親父は強いけど権力や地位からしたら全然マゴちゃん先輩よりは弱いよ」
「……だよな」
昔早瀬のおっちゃんのパンチが直にヒットした時2日くらい目覚まさなかったんだよな、、、。
だから早瀬のおっちゃんは怒らせたらいけないと思った。
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