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11/8 ステルンベルギア

花言葉 期待 待ちきれない 夏休み 田舎への帰省当日 あの後、祖父母に外堀を埋められて着々と再会の手筈が整えられていた、なんと、今日の夜隣のご家族と一緒に食事会をすることになったのだ 子どもっぽいと思われないように家を出る前に手持ちの服で一番のコーディネートを引っ張り出してきて髪型もばっちり決めた 祖父母の家に着いたときにはもう夕方になっていて夕飯の準備が進められていた テーブルに並んだ豪華な料理、めちゃくちゃ気合が入っているのが伺える 祖母曰く念願の再会だから豪勢に祝わないとね!とのこと まだお兄ちゃんは仕事だったらしく少し遅れて到着するとのことで先に食事始めておいてほしいと連絡があった なんだかすごく焦らされている気分になる そわそわしているのを見られて両家の年寄りたちから体は大きくなったけどお兄ちゃん好きは変わらないねぇと揶揄われた 昔からそんなに露骨だったとは… 食事を初めてしばらくして玄関から人が入ってくる音がした。さっと立ち上がり玄関へ走り出す。 「お邪魔しまーす。」 声の主は自分の記憶の中の人物よりも背が高くなっていて体つきもかなり逞しかった。しかし、白いシャツに映える小麦色の肌…間違いなくお兄にゃんだ!ずっとずっと会いたくて仕方なかった 「お兄ちゃん!!!」 「お、おう。なんだ?って、あ!!もしかして、君…」 「そう!俺だよ!!小さい頃よく遊んでくれてたよね」 急にお兄ちゃんなんて呼ばれて驚いた顔をしていたが、どうやら思い出してくれたみたいで 「おおー!大きくなったなぁ!!もう高校生だっけ?そりゃ身長も伸びてるよな」 そう言って頭を撫でてくれる。体つきだけじゃなくて手も記憶より随分と大きい 「うん!!お兄ちゃんは、その、前よりも男らしくなったよね」 本当にかっこいい…見惚れてしまうくらいだ 「ははっまぁ農業って結構力仕事だからな!自然と鍛えられてるんだろ。君は変わらず可愛いな」 「かわっ?!」 「うん。そのコロコロ変わる表情も全部変わらず可愛いよ」 なんか、よくわからないけど、すごく口説いているような雰囲気を出されている。これが大人の色気というやつなのだろうか。ていうか、近い近い近い!!!それ以上は心臓が持たないのでやめてください!!!! 「お、おにい、ちゃん…??」 「んー?」 「んー?ではなく…何故そんなに距離が近いンデショウカ」 「久々に会った可愛い子をよーく観察しようと思って?」 「だから、可愛いは…」 「かわいいよ。すごく可愛い。前からずっと」 かっこいいって思われたくておしゃれしたつもりだったのに何度も可愛いとか… 悔しいけど、お兄ちゃんのお眼鏡にかなったのならそれはそれでいいか というか、なんか押しが強いような? 「さ、念願の再会だけど、このまま話してると終わりそうにないから一緒に部屋戻ろっか?」 ニコニコのお兄ちゃんに手を引かれ真っ赤になった顔のまま食事会の部屋にもどるとまた歳寄りたちに揶揄われた。なんなら母と父も一緒になってよかったなぁと生暖かい視線をくれた。会いたい会いたいって言いすぎたかも。お兄ちゃんもお兄ちゃんで口元を抑えてニヤついている。 「みんなして揶揄いやがってぇ…」 「ふはは、そんなに会いたいと思ってくれてたなんてな。これは期待に応えないといけないなー。」 にっこりと俺の大好きな眩しい笑顔を向けられる もう十分すぎるくらい供給していただいてます… この人がお兄ちゃんから恋人に変わるなんてこの時は思いもしていなかった

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