34 / 61

12月の花 赤いバラ

花言葉 あなたを愛します 熱烈な恋 薔薇の花束を持ち建物の前に立つ いつもは着ないようなぴっしりとしたスーツを身につけて髪型も美容室に行って整えてきた あとは彼が出てくるのを待つだけだ そわそわしていると建物の自動ドアが開き1人の男性が出てくる 「あっ!!」 彼をみつけて声を上げると彼もこちらに気がついたようで眉間に皺をよせた 「げっ?!」 明らかに嫌そうな反応をされるが、そんなの日常茶飯事だし慣れっこだ 薔薇の花束を差し出しながらかけよる 「待ってたよーー!!!お仕事お疲れさまー!!!お疲れの身体にオレの愛をっぶふぉっ?!」 「だーまーれーーー!!!!」 花束を思いっきり押し返される ま、これもいつものこと 「お、ま、え、はぁーーーー!!!毎日毎日飽きもせず!!!」 「飽きるわけないじゃん!愛する人をお迎えにこれるんだよ?!むしろ毎日毎日愛が更新されてっ!?「だまれぇぇぇえ!!!」むぐぅっ!」 「ワカル?!!ココ!!オレノ!シゴトバ!!!」 「知ってるよ?何言ってるの?だから迎えに来てるんだよ?」 「ああああ!!そーだよな!!お前はそういうやつだったな!!!」 なんのために普段引きこもりの俺がこんな目立つ格好でこんな日の元にでてきてると思ってるんだろう 無論周りに対しての牽制に決まってる この無意識に周りの人をたらし込む恋人に悪い虫がつかないようにしなければならないのだ!!! 「今日も俺が一番愛してるからね!!!!」 「お願いだから黙ってくれぇぇ………」

ともだちにシェアしよう!