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雪虫4 16
裏と表の間違いもないし、小さな手で一生懸命ゴムを被せようとする姿は尊くて……
「崇めてぇ……」
思わずそっと両手を合わせたくなるのを堪え、どうかな? って感じで上目遣いで確認してくる雪虫の可愛さに国宝級って叫びそうになりながら、根元までしっかり覆われたことを確認する。
「……お腹、の、なかにびゅーびゅーしろいのだしておめがま〇こはらま もがっ」
「セキだろっ! そのセリフはセキしかいねぇ!」
雪虫の口を大慌てでふさいだけれど、下手な役者のセリフのように言われた言葉は大半が耳に入ってしまっている。
そりゃオレだって、ナカ出しして、オレの精液で雪虫の腹の中真っ白にしたいって思う。
孕ます……とかはちょっとないけど、直接体内に精液をぶちまけて、中からオレのΩなんだって証明することができたら、この胸の隅にある焦燥感みたいなのはちょっとはよくなったりするんだろうか?
「セキは、そうしたら幸せなんだって」
「っ あいつは……」
大神の子供を欲しがっているから……
ただ、大神の子供が欲しいからなのか、大神の傍にいるための手段としてなのかはオレにはわからなかったから、そのことに関しては反対だと伝えてある。
「雪虫 も、だよ?」
もじもじと腹を擦り続ける手を見て、言葉の外にある意味を考える。
雪虫は、子供を欲しがっているんだろうか?
「…………幸せになりたい? オレは雪虫と一緒にいる今がすごく幸せなんだけど」
「雪虫もしあわせ!」
「じゃあ、二人ともめちゃくちゃ幸せだな」
ぎゅっと雪虫を抱きしめて、誤魔化されてくれたようだと胸を撫で下ろした。
オレの上で、全身を桃色に染めた雪虫が苦しんでいる。
いや、苦しんでいるって言うのは正しくなくて、気持ちよさを逃しきれなくてパニックになって泣いてしまっている って言うのが正しい。
冬の青さを湛えた両目からぽろぽろと涙が零れて、その一つ一つが宝石のように玉になって転がっていく。
できるなら、すべてを摘まみ上げて宝石箱に入れていきたいのに と、涙を受け止めながら思う。
涙一つ、落ちた髪一本、吐き出した一息。
すべてを集めて保管して、その中で暮らしたいくらいだった。
「ん んぅー……」
ゆっくりと雪虫の腰が下ろされて、今か今かと猛って爆ぜそうな愚息に近づいてくる。
入り口がぷちゅぷちゅとこねられて音がする……けれど、雪虫のぬくもりはあっと言う間に遠のいてしまった。
「っ は、はぁ、っ……すこし、はいったよ?」
どやって感じで言われるから、「すごい!」って返すけれどさっきからこれ以上深く入ったことはない。
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